私はくせ毛でアトピーです。
くせ毛にも、
- ゆるいウエーブの「波状毛」
- 平たくねじれた「捻転毛」
- 細かく縮れた「縮毛」
等々、色々な種類があるようで、私の髪質は一本一本が平たくねじれた捻転毛と言われるタイプです。
表面が凸凹してツヤがなく、パサパサで髪の毛の量も多いので、とにかくボリューミーに見えてしまう髪質です・・・。
思えば子供の頃から自分の髪質との戦いで、保育園の頃に「ふわふわしたパーマ」に憧れてパーマをかけてもらうとアフロになり、
「自分の髪質はロングにして結ぶしかないのだろうか・・・」
と、小学校、中学校の頃は半ば諦めて三つ編みにしていました。
ただ、私は髪の量が多いので、三つ編みの太さが普通の人の3倍くらいあったものです・・・。
この頃、何度かストレートパーマに挑戦したのですが、私の頑固な髪質はストレートパーマを寄せ付けず、ストレートパーマで1日、縮毛矯正で1ヶ月しか持ちませんでした。
色々もがいて諦めかけていた高校生の頃、ずいぶん懐かしい話になってしまいましたが「カリスマ美容師ブーム」があり、流行に弱かった私も原宿の美容院に行ってみました。
緊張しましたねー。
「こんな私でも変われるかもしれない」と思ったかは、今となっては定かではありませんが(笑)、今まで三つ編みしかしたことがなかったので、頼み方も分からず、お任せでお願いしました。
その時カットしてもらったのが、人生初めてのベリーショート。
それまで髪の毛のボリュームを髪の重さで抑えるために長くしたり、三つ編みにして結んだりしていましたが、「くせ毛を生かして束感を作り、毛先を遊ばせる」という見せ方は私にとって文明開化でした(笑)。
ただ、「くせ毛を生かして束感を作り、毛先を遊ばせる」とは言っても、私の頑固な髪質は普通のヘアワックスでは毛先が遊びすぎて、頭全体が巨大化したように見えてしまいます。
この頃から自分に合ったヘアワックスを探す旅が始まりました。
やがて社会人になり、もう一つの大きな悩みだったアトピーとも真剣に向き合うようになります。
アトピーの厄介なところは、何が原因か分からないところです。
病院に行ってステロイドを処方してもらっても、塗ったところが一時的に良くなるものの、痒いところが移動するだけで根本的には治らない・・・。
とりあえず自分で調べて考えてみて、体に悪そうなものを避けるしかない。
食べ物でも石鹸でも、自分の体に入るもの、自分の体に触れるものの「成分表」を熟読するのが習慣になりました。
オーガニック、自然派、天然素材100%、無農薬、等々、余計なものが入っていない、合成化学成分の入っていないものは総じて高価なものです。
私は極端から極端に走りやすい性格で、色々な本を読んでいると、数字のマジックというか、ちゃんとした材料でちゃんとした作り方をするからこの値段で、むしろ安価なものは信用出来ず、高価で真っ当な値段のものこそ信頼できるという考えに陥りました。
私のたどり着いたヘアワックスも、100%天然由来成分で、1缶80mlで3400円という、今考えると非常に高価な代物です。
我が家の典型的な「じゃ、自分で作ってみたら?シリーズ」なのですが、直毛でアトピーでもない旦那には高価なヘアワックスの価値を理解してもらえず、自分で作るようになりました・・・。
もう何年も自分でヘアワックスを作っていますが、初めて作った時は、
「そうは言っても本当に自分で作れるものなのだろうか・・・」
と、思いました。
とりあえず缶の裏の成分表を見てみると、ミツロウ、マカダミアオイル、ホホバオイル、シアバター、ココナッツオイル、カルナウバロウ、精油(アロマオイル)と書いてあります。
※成分表の特徴として、分量の多い順に書いてあります。
どうやら天然由来成分100%のヘアワックスは、好みのオイルにヘアワックスの硬さ調整でミツロウを入れれば出来そうです。
ちなみにミツロウはミツバチの巣が原料です。
私も実際に見るまでミツロウが何なのかよく理解していなくて、「多分ハチミツと何か関係があるのかな」くらいにしか思っていませんでしたが、去年パンチさんのところで日本ミツバチのハチミツ絞りを体験させて頂いた時、蜂の巣を炙ると溶けてミツロウになるところを見せて頂きました。
ミツロウはミツバチの巣を原料にして、こういう過程で作られるんだと分かってびっくりしました。
ハチミツは美味しいし、ミツロウもとれるし、将来ミツバチを飼うのが夢です(笑)。
ミツロウとオイルを湯煎して溶かす
今回はアーモンドオイルのヘアワックスを75g作ります。
材料
- ミツロウ 25g
- アーモンドオイル 50g
- ラベンダーのアロマオイル 適量
容器は以前購入した3400円(80ml)のヘアワックスの容器を使いました。
容器を何回も移し換えると手間ですし、その都度容器にオイルがくっついて勿体無いので、最初から完成したヘアワックスを入れる容器で作ると楽です。
あとは小さい泡立て器があると便利です。
ここの工程はミツロウとアーモンドオイルを湯煎して溶かすだけで、アロマオイルはまだ使いません。
火加減にもよりますが、だいたい3分〜5分くらいで溶けます。
今までココナッツオイル、太白ごま油、オリーブオイル、シアバター、今回のアーモンドオイル等々、色々なオイルを試してみましたが、なるべく酸化しにくいオイルの方が長く使えるのでおすすめです。
例えばオリーブオイルで作った時は、使い切る途中で酸化臭がしてしまったりしました。
ココナッツオイルと太白ごま油は、酸化することもなく最後まで気持ちよく使い切りました。
同じオイルでも抽出方法でランクや値段が別れ、特に低温抽出や未精製のオイルの方が栄養価が高いのでスキンケア効果もあると言われていますが、反面、精製されたオイルの方が癖がなく、アレルギー反応も出にくいと言われているので、自分の肌質と相談しながら好みのオイルを選ぶと良いでしょう。
今回、残念ながらシアバターは使っていませんが、シアバターを少し入れてあげると、しっとり感、ツヤ感が出てボリュームを抑えられるのでおすすめです。
ミツロウを入れすぎると、とくに冬場は硬くなりすぎて使い辛いし、少なすぎても使った時に髪の束感が出無くなります。
ミツロウの分量は全体量の3分の1、もっと硬めが好みの場合は全体の40%くらいが目安です。
一応、今回かかったコストは以下の通りです。
ユニット価格 | 使用分量 | 今回のコスト | |
アーモンドオイル(500g) | 約1000円 | 50g | 100円 |
ミツロウ(500g) | 約2500円 | 25g | 125円 |
今回のヘアワックス75gのコスト | 225円 |
225円で作れるので、気兼ねなく使えます(笑)。
ミツロウは、数年前に500gの大袋を買ってしまいましたが、ヘアワックス以外に使わないので、ほとんど減りません。
あっても邪魔にならないものですが、もっと少ない分量でもよかったかもです。
混ぜて冷ませば完成!
ここでお好みのアロマオイルを入れて掻き混ぜていきます。
私、一度面倒臭いので掻き混ぜないで失敗したことがあるんです(笑)。
湯煎で溶かす作業も、室温で冷まして固める作業も、基本的に室温で固まっているミツロウを溶かして室温で固めるわけですが、ミツロウはあっという間に固まります。
この時、空気を中に含ませるように掻き混ぜながら固めないと、カチカチになってしまい、使い辛くなってしまいます。
掻き混ぜながら冷ましていくと、中に空気が入って色が乳白色に変わり、粘り気が出てきて乳化して、使う時に程よい柔らかさ、硬さになってくれます。
ヘアワックスを作る時以外、ほとんど使い道がない小さい泡立て器も、この時ばかりは大活躍です(笑)。
ある程度固まって粘り気が出てきたら掻き混ぜるのをやめて、そのまま冷ませば完成です。
食用でも使えるオイルとミツロウしか使っていないので、リップとしても使えるし、ちょっとしたハンドクリームとしても使えます。
私は手作り石鹸と、手作りヘアワックスを使うようになってから、首の後ろの痒いぷつぷつが出なくなりました。
もちろんヘアワックスとしても満足しています。
お好みのオイルとミツロウを溶かして固めるだけなので、おすすめです。
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