旬のものは、何を食べても美味しいし、おそらく一番栄養価が高い時期なので体にもいいと信じています(笑)。
昨年末というと、遠い昔のような気がしますが、先月、小ぶりの可愛い柚子をたくさん頂きました。
皮が薄めのタイプです。
東京にいた頃は1個100円とか300円とか、普段使い出来るほどお手頃でもないし、必需品というわけでもないので、お正月のお雑煮に皮を削って薬味にする時くらいしか購入する機会のない、微妙な立場の食材でした。
ただ、皮を削った後の柚子を使った柚子風呂は、本当にご褒美でしたねー。
そのままお風呂に入れると後の掃除が大変なので、ネットに入れてクシュクシュしながら使っていました。
香りはいいし、体があったまる感じもするし、たまの贅沢を二人で楽しみにしていたものです。
そんな柚子慣れしていない私たちがたくさん頂いた柚子、貧乏性というか、たくさんあるからといって、もったいなくて豪快に使うことができず、グズグズしているうちに年が明け、下の方の柚子から傷みだしました。
頂いた作物は、必ず使い切るようにしているのですが、これでは頂いた方にも柚子にも申し訳ありません・・・。
よくよく考えると柚子胡椒は好きだし、柚子ポン酢も聞いたことがあります。
嫁は柚子の種を取っておいて、何やら化粧水のようなものを作っていました。
そう考えると柚子はヘタの部分以外捨てるところのない、優れた食材かもしれません。
思い切って、全部の柚子を加工して保存することにしました。
柚子胡椒
ここでは柚子の皮を使います。
市販の柚子胡椒は夏に採れる青柚子を使っていて緑色をしていますが、黄色をしている冬柚子で作ってみます。
おそらく柚子胡椒を作りやすい柚子と作りにくい柚子があると思うのですが、私たちの皮が薄いタイプは柚子胡椒に向かないかもしれません。
皮の内側の白い部分を入れてしまうと苦くなるので、包丁で薄く薄く、黄色い部分だけ剥こうとしたのですが、何しろ皮が薄くて柔らかいので白い部分を含んだ厚めにしか剥けず、途中で包丁を断念しました。
もっと皮が厚くてしっかりした大きめの柚子の方が、皮が剥きやすくて柚子胡椒に向いているかもしれません。
途中で皮削り器に切り替えたら、黄色い部分だけうまく剥けました。
使う材料は、
- 柚子の皮
- 唐辛子
- 塩
だけです。
柚子の皮さえ剥いてしまえば、あとは材料を入れてフードプロセッサーにかけるだけです。
市販の柚子胡椒を舐めてみると分かるのですが、結構しょっぱいです。
お味噌や梅干しを作る場合、保存が効くように全体の重さの20%くらいお塩を入れるのですが、今回は目分量で小さじ2杯お塩を入れました。
唐辛子はざく切りにしてからの方がフードプロセッサーに絡みやすいです。
種の部分が一番辛いので、辛いのが好きな方は種ごと、辛いのが苦手な方は種を除きます。
容器に詰めると、柚子の皮の黄色と唐辛子の赤できれいです(笑)。
柚子ポン酢
自家製ポン酢、昔から作ってみたいと思っていました(笑)。
基本的に柚子の果汁をおだしで倍に薄めるだけです。
使った材料は、
- 柚子果汁
- 日本酒 果汁と同量
- お醤油 大さじ3
- 昆布
- 鰹節
です。
みりんを使うレシピもあるようですが、我が家には日本酒しかなかったので、日本酒を使いました。
全部の柚子を半分に切って網で種を漉しながら果汁を絞ると120ccあったので、日本酒も120ccです。
漉した種は後で使うので大事に取っておきます。
日本酒に昆布、鰹節、お醤油を入れ、弱火で沸かし、アルコール分をとばしながら出汁をとります。
沸騰したら火を止めて、網で漉しながら果汁と混ぜれば柚子ポンの完成です。
家に豆乳があったので、早速お豆腐を作って食べてみました。
柚子胡椒もポン酢も、もうちょっと寝かした方が味が馴染んでまろみが出るのかもしれませんが、出来たては出来たてで、多少味がとんがっているものの、柚子感が強くて美味しいです。
柚子の生の果汁自体初めてかもしれませんが、レモンとはまた違う柚子の酸っぱさというか、あったまりますねー。
昆布と鰹節も、主張しすぎないで程よいです。
柚子胡椒をお豆腐の上に乗せて食べると、味がキリッと引き締まるというか、よりお豆腐の風味が立体的になる感じがします。
そして辛い。
この辛さと柚子の皮の香りがいいです。
ここで人の好みが出るのですが、例えば私は餃子をお酢だけで食べるほど酸っぱいのが好きなのですが、嫁はお醤油を多めに入れたのが好きだったりします。
お砂糖を少しと、お醤油を足した方が美味しいと言っていたので、お好みでアレンジできるのも自家製ポン酢のいいところです。
柚子の化粧水
最後に化粧水です。
化粧水と言っても柚子の種を日本酒に漬けるだけです。
柚子の種を触るとヌルヌルしているのですが、このヌルヌルが「柚子ペクチン」という保湿成分とのことです。
せっかく柚子ペクチンがたっぷりついた種は、洗わずにそのまま容器に入れました。
果汁を入れる場合もあるそうなので、多少果肉が混ざっていても気にせず果肉ごと容器に入れ、だいたい種の2〜3倍の分量のお酒を入れて漬け込みます。
1週間くらいすると、日本酒に柚子ペクチンが溶け出して、ゼリーまでは硬くなりませんが、トゥルントゥルンしてきたら柚子化粧水の完成です。
私もお風呂上がりに、このトゥルントゥルンをつけて色々変顔をして効果を試してみましたが、肌が突っ張る感もないし、何より手がしっとりします。
冬場は普段ユースキンAをつけていますが、ユースキンAとは違う、さらっとしたしっとり感です。
普通は捨ててしまう柚子の種から作れるのは嬉しいです(笑)。
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