石焼き芋_サムネ

自宅で石焼き芋

秋も深まり、窓を開けて寝ていたら寒くて目を覚ましました。


もうボチボチそういう時期ですね・・・。


先日、ラグビーボールのような巨大なサツマイモを頂きました。


重さで言うと2キロを超えてるんじゃないでしょうか。


こんな大きなサツマイモを見るのは初めてです(笑)。


どうやって食べようか考えましたが、どう考えても石焼き芋しか思い浮かびませんでした。




石焼き芋美味しいですよねー。


表面から直接火を通さずに、温めた石で間接的に火を通すと、サツマイモのデンプンがゆっくり「糖」に変わるので甘くなり、ホクホクと言うよりしっとり焼きあがって美味しいものです。


私は山形育ちということもあり、秋になると落ち葉を集めて焚き火で焼き芋をしたり、ドラム缶に石を入れて石焼き芋を作ったりしていましたが、その後法律が厳しくなったようで、焚き火自体見ることがなくなりました。


農家の方にお伺いすると、たとえ山の上の畑でも稲わらを焼く「野焼き」が禁止されているので出来ないそうです。


私が子供の頃は、夏ともなると公園で打ち上げ花火をして遊んでいましたが、そう言えばそんな光景も久しく見ていないような気がします。


庭で焚き火をするわけにもいかないし、自宅で石焼き芋、ちょっとハードルが高そうです・・・。


蓋が出来て空焚きの出来る入れ物があればガスコンロでも作れるかな・・・、色々考えていると、そう言えば我が家には燻製鍋がありました。


手頃な石さえ拾ってくれば石焼き芋が作れそうです。






石を拾いに行く



燻製鍋の直径を計ってみると27センチ、そこに敷き詰められる程よい大きさで、サツマイモを座りよく組みやすい丸い石・・・。


庭を探してみましたが頭の中で想像しているような石は見当たりません。


敷地内も見ましたが、程よい石はありません。


私はいつもそうなのですが、必要じゃない時はどこにでもあるのに、いざ必要となるとないということがよくあります。


天気も良かったので、戸川公園という、秦野市の県立公園の河原に石を拾いに行きました。




夏場は川遊びの家族連れで賑わっていますが、流石に今の季節は人もまばらで、出水制限をしているのか川の水も細くなっています。


河原で石を拾うなんて子供の頃以来でした(笑)。


夫婦二人で「この石はダメ」とか言いながら石を拾っている姿は、ちょっと怪しかったかもしれませんが、理想的な石を拾って家に帰りました。






石で焼いていきます



使った道具は、

  • 空焚きできる鍋
    燻製鍋は鉄製で、空焚きを前提に作られている鍋なので重宝しました。
    鉄のフライパンでも、アルミホイルで蓋をすれば作れるかもしれませんが、石が割れて熱い破片が飛ぶかもしれないので、なるべく強い蓋をしたほうがいいです。
    テフロン等で表面が加工されている調理器具は、空焚きすると壊れてしまいますので使えません。
    空焚き出来る鍋が自宅にあるかどうかが、一番ハードルが高いところかもしれません。

  • 軍手
    表面にゴム加工されている軍手は、ゴムが溶けてしまうかもしれないので裏返して使います。



  • アルミホイル

です。


石は熱すると割れることがあり、場合によっては熱い破片が飛んで危ないこともあるかもしれません。


濡れた石は特に割れやすくなるので、もし石を洗った場合はよく乾燥させてから熱します。


私たちは直接食べ物に触れないので、なるべくきれいな石を拾ってきて洗わずにそのまま使いました。


まず、石を鍋底に敷き詰め、サツマイモを置く場所を少しくぼませ、蓋をして弱火で石を温めます。


石が割れるの怖かったのと、じっくり火を通したかったので、最初から最後まで弱火を使いました。


石に火を通している間、洗ったサツマイモを塩水に浸けておきます。


焼き芋屋さんにコツをきいたら、塩水に浸けておくと仕上がりがより甘くなるそうです。


30分くらいして、石にちょっと水を落としてみて、「シュワー」と蒸発したらアルミホイルに包んだサツマイモを、グリグリしながら収まり良く置いて蓋をします。


私たちのサツマイモは大きかったので、片面1時間づつで合計2時間石焼にしました。


1時間経ってひっくり返す時、ホイルからミツが染み出して甘い香りがしていたので嬉しくなりました(笑)。






焼きあがり!



時間がかかっても弱火で火を入れたおかげか、石も割れることなく無事焼きあがりました。


ワクワクしながらアルミホイルを剥いていくと、ところどころミツが染み出した巨大な石焼き芋が出来上がっていました!


「太いので簡単に割れないかな・・・」と折ってみると、柔らかくて簡単に割れます。




アツアツのカケラを味見してみると、しっとりと甘い、ちゃんと石焼き芋の味がします。


市販の石焼き芋の倍甘いというわけではないですが、遜色のない味です。


アツアツのうちにバターを乗せてスプーンですくって食べてみました。


美味しいですね。


大きいので繊維も少なく、食べ応えがあります。


遠赤外線、表面からではなく、内側からゆっくり火を通す・・・、思ったより効果がありそうです。


ホイルに巻いて石焼にすれば、温野菜、お肉、お魚にも応用が効きそうです。


塩胡椒した牛肉を石焼にすればローストビーフみたくジューシーに柔らかく焼きあがるかもしれないし、今の季節だと鮭のちゃんちゃん焼きにも使えるかもしれません。


予想外の収穫ですね・・・。


ちょっとこれから楽しみです(笑)。


※追記
食べきれなかったサツマイモでスイートポテトを作ってみました。
もし宜しければこちらの記事もどうぞ。

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