1粒で3度美味しい|からし菜の1年

からし菜の第一段階|9月の種まきから11月の収穫まで



昨年9月4日、まだまだ残暑が残っている頃に、からし菜と大根のタネを蒔きました。


同じ日にタネを蒔いても種類によって発芽も発育もまちまちなもので、同じ作物でも植えた場所によっても発育は変わります。


大根は驚くほど優秀で、タネを蒔いたらタネを蒔いただけ発芽してくれスクスクと育ってくれましたが、からし菜の反応はいまいちで、1ヶ月くらい経っても発芽が確認できませんでした・・・。


「これは私たちの庭には合わない作物なのかな・・・」


と、半ば諦め、植えたことも忘れた10月の半ばころ、突如見覚えのない緑の若芽が生え出し、そこからはワサワサとあっという間にからし菜の形になっていきました。


ほとんど諦めていたので嬉しくて、まだ若い葉っぱを触ってみるとチクチクと棘が生えていて痛いです。


ちょっと葉っぱをかじってみると、ピリッと辛い。


こんなに小さくても、しっかりからし菜でびっくりしました。


その後もちゃんと育つか心配してみてましたが、葉っぱが辛いからか、特に虫に食べられることもなくスクスク育ち、すっかり寒くなった11月の終わり頃、存分に収穫出来る位の大きさになりました。


生でかじるとピリッと辛いですが、火を通すと辛さがなくなり、緑が濃くて美味しい野菜です。


先ずはおひたしで食べてみましたが、自然栽培で作ったからし菜は割と筋っぽく、油やバターで炒めた方が食べやすくて美味しかったです。


葉っぱが大きくてしっかりしているので、塩もみにしてお漬物にしたりもしました。


採っても採っても葉っぱが生えてくれるので、冬の間は緑の野菜を外で購入する必要がなく、庭のからし菜で生活していました(笑)。


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からし菜の第二段階|春は菜の花



寒い間は葉っぱが横に伸びるからし菜ですが、年が明けて暖かくなってくると、葉っぱの収穫量が減って、上へ上へと伸び出しました。


見かけはもう違う植物のようです。


からし菜も含めてアブラナ科の野菜は、寒い冬を乗り越えて暖かい春が来ると子孫を残すスイッチが入り、花を咲かせてタネ作りするモードに入ります。


冬の間は生きるために大きく成長しようと、葉っぱをドンドン生やしますが、子孫繁栄モードに入ると花やタネに栄養を集中させるので、葉っぱが生えなくなり、生えても硬くて食べられなくなります。




葉っぱが出なくなった代わりに、枝の間から新芽が次から次へと生えてきてツボミを蓄えた状態が「菜の花」です。


子孫を残すためのエネルギーがギュッと詰まった菜の花は、他の野菜と比べても栄養価が高く、食べるとちょっと苦い苦味成分はデトックス効果も高いので、人間が体を温めるために冬に溜め込んだ余分な栄養を排出し、春モードのコンディションに整える手助けもしてくれます。


ありがたいですよね(笑)。


ツボミの状態で放っておくとすぐに花が咲いて固くなるので、ツボミを見つけ次第どんどん摘んでいきます。


最初の頃はハサミで収穫していましたが、ハサミだと新芽が食べられる固さか分からないので、手でポキっと折れるところで折る方法にしたら、柔らかい新芽だけ収穫出来るようになりました。


からし菜の生存本能は強く、新芽(菜の花)を毎朝採っても、昼間のうちに別の新芽が伸びて花が咲き、いつの間にか私の身長どころか2メートル以上に成長して、しっかり実をつけていきました。


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からし菜の第三段階①|からし菜を切り倒す



まだまだ寒い2月下旬から、すっかり暖かくなった5月下旬まで菜の花として、毎日楽しませてくれたからし菜ですが、すっかり成長しきって新芽もほとんど採れなくなり、実もたわわに実ってお辞儀をしてきたので、収穫というか、撤去することにしました。


本当は生えている状態で鞘が乾燥して黄色くなってから収穫した方がいいらしいのですが、乾燥した鞘は自然に弾けて地面にタネを落としてしまうので、鞘が多少緑のうちに収穫してみます。


半年くらい我が家の緑の野菜として楽しませてくれたし、巨大化して庭の守り神というか、程よく木陰を作ってくれてからし菜の周りに生態系も作ってくれていたので、ちょっと寂しいです・・・。


根っこはそのまま土の中に残して肥料にしたいので、抜かずに上の部分だけ剪定バサミで切ろうとしましたが、もはや太いところで直径10センチ以上と、ちょっとした樹木のようになってしまったので、ノコギリで切り倒します。


いやー、からし菜って、こんなに大きくなるんですね。


あんなに毎日菜の花としてプチプチ折って収穫していたのに驚きです。




ノコギリでギコギコやって切り倒したからし菜を、どうやって脱穀していいか分かりませんが、鞘が弾けてもいいように敷物の上で2週間くらい干しました。


切り倒したばかりの緑の頃は、これが本当にからしになるんだろうかと思いましたが、干して乾燥すると全体的に黄色くからし色っぽくなりました。


乾燥した実をかじってみると、全然辛さを感じません。


本当にこの実をすり潰すとからしになるのでしょうか?






からし菜の第三段階②|からし菜を脱穀して実を収穫



すっかり乾いたからし菜の種を脱穀していきます。


もしかしたら、脱穀用のちゃんとした機械や道具があるのかもしれませんが、あくまでも自分で食べるように作っている小規模な私たちでは、マンパワーで脱穀するしかありません。


とりあえず、からし菜を包んでいた敷物に包んで足で満遍なく踏んでみます。


上下をひっくり返したり、内外を入れ替えたり試してみましたが、多少鞘が壊れて実が出てくるものの、完全には取りきれません・・・。


結局、旦那は嫌がりましたが、先日脱穀したライ麦方式でいくことにしました。




ライ麦の穂はしなりがある上に作りがしっかりしていて、手で拝むように擦り合わせただけでは脱穀できませんでしたが、カラカラに乾いたからし菜は、手で擦り合わせるだけで鞘が壊れて脱穀出来そうです。


この方法なら一粒づつ指で脱穀したライ麦に比べると、まとめて出来るので随分と楽でした。


ライ麦は二人掛かりで二日かかりましたが、からし菜の脱穀は1日で出来ました。


最後にザルでからし菜の実と鞘を分けると、からし菜の実は約265グラム採れました。


265グラム・・・、これが多いか少ないかは分かりませんが、果実系はともかく、種子系の作物を最後まで消費するというのは、なかなか大変な作業です。


せっかく収穫できたマスタードシードで、粒マスタードを作ってみようと思っています。


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