東京にいた頃は自然栽培という言葉も知りませんでしたが、色々と試行錯誤をしながら4年目を迎えました。


なかなか思ったようにいかないものの、4年間経験したからこそ分かってきたこともあるので、自分なりに自然栽培の良いところ、悪いところ、固定種の難しいところ、もしかしたらF1種を植えた方が楽しいんじゃないかというところをまとめてみたいと思います。


まず、私の学んだ範囲での自然栽培の定義は

  • 肥料を使わない
  • 農薬を使わない
  • 耕さない

が三原則で、あくまでもその場の自然環境を利用して野菜を育てるという栽培方法です。


この三原則に加えて、我が家では「固定種」のタネを直接地面に植えて育てることにこだわってきました。


上記の条件で自分なりに分かってきたことは、


① 本とは結果が違う

私の勉強した本では、

  • 肥料を使うと土壌が肥えすぎて、そこで育った作物も栄養過多になって害虫の原因になる
  • しばらく肥料を使わないと余分な土壌の栄養素が抜けて害虫が発生しずらくなる

と書いてありましたが、4年間肥料を使ってなくても害虫は普通に出ます。


だんだん害虫が減ってくれば効果を実感できるかもですが、今のところ減ってきている感じはしません。


農薬も使わない自然農法は、発生してきた害虫は基本的に自分の手でつまんで駆除することになるので、もし無農薬で作物を育てる場合は、人間の目と手が隅々まで行き届く狭い場所の方が向いていると思います。




② 品種が増えない

今まで植えてきたタネ達

今まで植えてきたタネ達



毎年春になるとタネを買うのが楽しみで、自分の食べたい品種、興味のある品種を選んでは、頭の中で収穫する時のイメージを思い浮かべながら、それはもうワクワクして購入するのですが、育ちませんというか芽も出ないことがほとんどです・・・。


我が家の環境と相性がいいのは、

  • マメ科(キヌサヤ、ソラマメ、枝豆)
  • アブラナ科(カラシナ、小松菜、大根)
  • アオイ科(オクラ)

で、タネもたくさん採れるのですっかり我が家に定着しています。




ただ、それ以外の品種はことごとくダメでしたねー。

  • ナス科(シシトウ、唐辛子、中玉トマト)
  • ウリ科(ズッキーニ)
  • セリ科(人参)
  • キク科(ゴボウ)
  • セリ科(セロリ)

等々は、発芽しない、せっかく発芽しても溶けるようになくなってしまいます。


いつも植え付けの時は「植え付けました!」と意気揚々とブログに書くのですが、その後途絶えてしまうのはそういうわけなんです・・・。


中には例外もあって、アブラナ科には自信があったのに、同じアブラナ科のカブを植えてみてもダメだったり、ウリ科は我が家では無理と思ってましたが、昨年植えたウリ科のキュウリは、ちゃんと育った上にタネまで採れたので分からないものです。


固定種は、タネを取り続けて同じ所に毎年撒いていけば、ドンドン環境に慣れて害虫にも強くなり収穫も増えると言われていますが、これも実際試してみると当たっている部分と当たっていない部分があって、例えば我が家の場合だとカラシナ、小松菜のアブラナ科系と、ソラマメ、キヌサヤのマメ科系は確かに毎年強くなって収穫量も増えています。


ただ、フランムトマト(中玉トマト)は自家採種したタネを植えても育ちが悪かったり、エダマメは自家採種はできるものの、毎年カメムシ被害がひどくて今年は植えるかどうか迷っています。


一度定着した固定種は、本当に良く育ってタネも必要以上に採れてしまうので、我が家のように狭い畑しかない場合は植える場所に苦労します。


無計画にタネを蒔くと、育ってきた時に密集しすぎて風通しが悪くなってしまい、そういう空気がどんよりとこもったところには害虫が大発生するので、ある程度隙間を空けて計画的に植え付けする必要があります。


ただ、隙間を大きくするとますます場所を取るようになるので、狭い畑がますます狭くなって植える場所がなくなってしまうのが切ないところです。


かと言ってせっかく採取したタネをそのままにしておくのも可哀想なので、色々と試行錯誤した結果、普通はタネを蒔かない軒下の砂利道や、庭の敷石を剥がして植えてみたりと、畑以外の場所にも植えるようになりました。


驚いたことに、育たない作物を畑の一番いい所に植えてもさっぱり育ちませんが、育つ作物はたとえ砂利の上でも日光が差さなくてもどこでも育つようで、カラシナ、小松菜、キヌサヤは本当にどこに植えても育ってくれます。





③ もしかしたらF1種を植えた方が楽しいかも・・・?

自然栽培、あるいはもっと大きなくくりで言うと農業の場合、その場所その場所の土壌、日照時間等々の環境が違うので、答えは一つではないし、本に書いてあることも絶対ではない、極端な話、隣の畑では正解でも自分の畑では不正解ということもあるかもしれません。


タネから育てることの難しさを知ってしまうと、ホームセンターに行くたびに種苗コーナーのF1種の苗を眺めては眩しく感じてしまいます・・・。


あそこまで育てるのがどんなに難しいことか・・・。


私たちが秦野市に引っ越してきた最初の年は自然栽培という言葉も知らなかったので、自家菜園を初めて持てたのが嬉しくてF1種の苗を植えまくりました。


よく育つも何も、最初からある程度大きく育っている苗を植えるのですから育てるのも楽でした。


今思い返すと、特にエダマメが楽だったような気がします。


というのも、F1種を植えた最初の年はカメムシに悩んだ記憶がないのですが、翌年、自然栽培に目覚めて固定種のタネから育てるようになると、初めてカメムシをカメムシと認識して苦労するようになったような気がします。


「気がします」というと記憶があやふやな感じがしますが、東京で生まれ育った私はカメムシに関係ない生活を送ってきたので、我が家の枝豆にカメムシが大発生するまでカメムシの実物を見たことがありませんでした。




何しろ固定種にした途端それまで見たことのなかったカメムシが大発生したので、F1種にはそもそも害虫を寄せ付け難い何かがあるのかもしれません。


F1種は、同じ形の実をたくさん収穫できるように人の力で品種改良された品種で、大きな利点は一番難しい育苗まではプロの方がやってくれて、私たちのような素人が育てやすい「苗」の状態で購入できるところです。


「去年はコレを育てたから、今年はアレを育ててみようかな」と、気軽に色々な品種を簡単に育てられるのは魅力的ですよねー。


今までのこだわりを捨てて、いっそのことF1種にしてみようかと悩んでしまいます・・・。


とは言え、せっかくここまで頑張ってきたので固定種で新しい品種を成功させたい・・・。


クヨクヨと悩んだ結果、人の手をかけて苗を育てる育苗は自然栽培ではないような気がして避けてきましたが、今年の春は一部こだわりを捨て、自分で新しい品種を育苗してみることにしました。


選んだ品種は我が家の鬼門、ナス科のナスとトウガラシです。






自分で育苗|翡翠ナスと伏見甘長唐辛子



うっかりタネの植え付けの写真を撮るのを忘れてしまいました・・・。


プランターは前の住人の方が置いていったのか、庭の片隅に転がっていたものを再利用しました。


土も我が家の環境に慣れさせたかったので、どこかで買ってきたプランター用の土ではなく庭の土を掘って入れてあります。


プランターを使って不織布やラップで保護したりしましたが、こんなに大事に守っても育苗は難しいですねー。


二つの品種を3月上旬に植えたのですが、天気が良すぎてプランター内の気温も上がりすぎてしまったのか全く発芽せず、3月下旬にそれぞれのタネを8粒ずつ植え直しました。


温度が上がり過ぎてもダメだということがわかったので、暖かい日中は保護してるカバー(不織布とラップ)を外したり、天気予報を見ながら気温が15度を下回りそうな日はカバーしたりと、色々と世話を焼いていたら4月に入ってようやく発芽が確認できました。


発芽率は、

  • 翡翠ナス: 8粒中6粒
  • 伏見甘長唐辛子: 8粒中4粒

で、翡翠ナスが75%、伏見甘長唐辛子が50%でした。


あー、ようやく発芽しました。


その後も暖かい日と寒い日でカバーを取ったり外したりしながら様子を見てきいましたが、ようやく間引くところまで成長してくれました。


本当は成長した苗を畑に植えるところまでを記事にしたかったのですが、間引いたのが昨日なのでまだ育苗中です。


後日、無事畑に植え替える時が来たら追記しようと思います。


追記がなかったら失敗したということです・・・。


4月の終わりから寒い日が続いたり雨の日が多かったり心配は尽きませんが、無事育ってくれることを願っています。






5月16日追記|いよいよ自分で育苗した苗を植えてみます

5月に入っても雨ばかりで、なんだか肌寒い不規則な天気が続いています。


我が家では朝方冷え込むので、いまだにコタツをしまっていません・・・。


気象庁の発表では、昨年秋からラニーニャ現象が続いていて今年の夏は例年よりも暑くなる見込みとのこと。


なんだか毎年同じような予報を聞いている気がしますが、今年は5月でも肌寒い日があるのに夏は例年よりも暑くなるなんて、ちょっと想像がつきません。


さて、大事に大事に育ててきた我が家の苗はというと、どこから入り込んだのか、ちょっと虫に食べられてしまいましたが、一応、自分の基準では畑に植え替えても大丈夫なサイズになりました。


大丈夫なサイズとは言っても、こればっかりは初めてのことなので、実際に畑に植え替えてみないと収穫までたどり着けるかどうかは分かりませんが・・・。


ようやく苗が育ちましたが

ようやく苗が育ちましたが



現在の我が家の畑には絹サヤが春先から頑張ってくれてるのですが、さすがに5月に入ると収穫が落ち、せっかく実ができてもアブラムシにかじられてしまうので、場所を作るためにも思い切って全部刈りました。


この辺は貧乏性というか、少しでも実が収穫できるうちは刈り取るのを躊躇してしまいますが、夏野菜を植える前に一旦冬野菜を刈り取って畑をリセットしないと、絹サヤと一緒に越冬した害虫を駆除できません。


豆類は根っこに根粒菌という土の肥やしになる菌がついているので、根っこを土の中に残して上の部分だけ刈り取ります。


刈り取ってみると、まあ居ること居ること、越冬したカタツムリとヨトウムシがゴロゴロ出てきたので駆除しました。


今回植えるナスと唐辛子はデリケートな作物なので、なるべく風通しを良くして害虫を寄せ付けないように、一緒にライ麦も刈ってしまいました。


ライ麦はライ麦で、地中深くまで根を伸ばして土壌を柔らかく耕してくるので、根っこを残して上の部分だけ刈り取ります。


刈った絹サヤとライ麦は、それぞれ短く切って緑肥にします。


さあ、これで場所もできたし、風通しも良くなったので大事な苗を植えていきます!


刈った絹サヤライ麦を緑肥に

刈った絹サヤライ麦を緑肥に



根っこをなるべく傷つけないで移し替えなければいけないので、プランターにスコップを挿す時が一番緊張します。


まずは伏見甘長唐辛子から植えていきます。


優しく優しくプランターからまだ弱々しい苗を掘り起こし、畑に作っておいた場所に植え替えます。


ふんわり土を被せたら、成長しても倒れないように支柱を挿して、最後にさっき刈り取った絹サヤとライ麦を風通しが悪くならない程度に被せて終了です。


刈った絹サヤライ麦を緑肥にします

刈った絹サヤライ麦を緑肥にします



翡翠ナスも同じ要領で、優しく優しく植え替えました。


さて、植え替えた今日も雨です。


明日も天気予報では雨です。


まだ5月だと言うのに、まるで梅雨入りしたみたいに毎日雨ですが、無事育って収穫までたどり着けるのでしょうか。


やっぱりこまめに畑を確認して、目についた害虫をコツコツと駆除していくしかないかもです。







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ABOUTこの記事をかいた人

風々工房(ぷぷこうぼう) 東京出身のププ(嫁)、山形出身の旦那夫婦でインスタ漫画を描いています。 借金のあったププ母の介護、非正規雇用など色々乗り越えて、2018年に秦野市に移住しました。 社会の歯車から離れて、はたして生きていけるのか実験中です(笑)。 もしよろしければ、これまでのストーリーのインスタ漫画もご覧ください。