朝晩はすっかり寒くなり、二十四節記でいう「立冬」も過ぎ、暦上では冬に入りました。
先日、庭の芝生に、おそらく猫だと思うのですがウンチをされてしまい、あまりのショックに一日中ブルーでした・・・。
引っ越してから今まで芝生を刈ったことがなく、伸び放題だから猫のトイレになってしまったのかと、初めてせっせと芝生を刈っていると、旦那にパンチさんからレンコン掘りのお誘いの電話があったようです。
レンコンはハスの地下茎が肥大化した水中植物なので、我が家の家庭菜園では絶対に作ることも出来ないし、レンコンの収穫には前々から興味がありました。
花粉症のひどい私は、レンコンが花粉症に良く効くとのことで、東京にいた頃からレンコンを湯がいては「オリーブオイル、塩、胡椒」で良く食べていましたが、レンコン畑を見るのはこちらに引っ越してからが初めてで、ハスと言えばカエルが傘をさしているイメージしかなく、恥ずかしながらレンコンがハスの地下茎ということも秦野に引っ越してくるまで知りませんでした・・・。
7月くらいに沼地のようなところを散歩していると、シャワーのノズルのような変な植物がニョキニョキ生えていました。
「なんかブツブツしていて気持ち悪いな・・・」
と思っていたら、どうやらそこがレンコン畑だったようで、シャワーのノズルのような変な植物は、ハスの花が散った後の「花托」という部分だそうです。
通りかかったのが午後だったからかハスの花を見た記憶はありませんでしたが、ハスの花は午前中に咲いて午後には閉じてしまうそうなので、来年は午前中に行ってみたいと思います。
そんなわけで、今まで遠目にレンコン畑を見てきましたが、まさか自分がレンコン畑に入れる機会が来ようとは思ってもいませんでした。
ワクワクしながらパンチさんのレンコン畑に出発です!
初めてのレンコン掘り
パンチさん宅に到着しました。
胴付き長靴の予備が1着しかないので、是非自分で掘りたい私が立候補して胴付き長靴をお借りしました。
魚屋さんや、築地場外市場で履いてる方を見たことはありますが、なんという名前か分からずネットで調べて見ると「胴付き長靴」っていうんですね。
もちろん履くのも初めてです。
割とタイトな作りで、とくに足首の部分のフィット感が強く、少し手こずりながらようやく足を通して見ると、親指の部分が足袋のように分かれています。
普通の靴下ではもう一度脱いで裸足で履き直さなきゃいけませんが、私は5本指靴下の愛用者なのでそのまま履けました(笑)。
久しぶりに見るレンコン畑は、水の上の緑の部分が枯れて沼のようです。
ところどころに白い枝のようなものが浮いているのですが、その白い枝が枯れたハスの枝だった部分で、そのまま根元を辿ると泥の中にレンコンが埋まっているとのことです。
パンチさんの育ててらっしゃるレンコンは「備中レンコン」というレンコンで、苗を九州から取り寄せた、秦野市ではおそらくここだけのレンコンだそうです。
スーパーで見かけるレンコンに比べてほっそりしていて、甘くて美味しいそうです。
これは楽しみです(笑)。
いよいよ沼地というか、レンコン畑に足を踏み入れます。
今まで泥の中に足を踏み入れたこともないし、どこまで深いか分からないのでちょっと勇気が入りました。
最初の一歩を踏み入れると、ふ、深い・・・。
次の一歩を踏み出そうとしても、深く泥に刺さった足がなかなか抜けません。
足首を「クンッ」と伸ばしてみるとなんとか抜けました。
歩くだけでもコツが必要そうです。
レンコンの先には「ツノ」のようなものがあるそうで、泥を掘りながらツノを見つけるのがコツとのことでした。
泥の中に手を入れると、レンコンの根っこというか、地下茎が複雑に絡み合っていて、どれがツノか全く分かりません。
全ての地下茎がレンコンになるのかなと思っていましたが、どうやらそういうわけでもなく、たくさんある地下茎の一部がレンコンになるようです。
「泥の中からレンコンを探す」というより、「泥の中の地下茎の迷路の中を探ってレンコンを見つける」と言った方が近い感じです。
私が地下茎の迷路で迷子になっている中、パンチさんはどんどんレンコンを見つけていき、
「ここにレンコンあるから、場所代わろっか?」
と、場所を代わってもらいました。
場所を代わってもなかなか見つけられずに私がグズグズしていると、パンチさんが、
「さっきまで探してたところ、レンコンいっぱいあるじゃん!レンコンが大渋滞だよ!」
私が「そ、そんなバカな・・・」と軽いショックを受けていると、
「前に進むんじゃなく、もっと足元を深く探らなきゃダメ!」
とアドバイスを頂きました。
どうやら私の踏み込みが浅かったようです・・・。
肩の付け根くらいまで腕を泥に突っ込んで、今までより10センチ〜15センチくらい深いところを探ってみると・・・。
おー、ちゃんと立体的に膨らんだものが物体がありました!
ようやくたどり着いた手がかりをしっかり握りしめて、物体の先を掘り進めていくと、さらに太い物体が連なっています。
繋がった細かい地下茎から切り離して水面から持ち上げてみると、ちゃんと白い3連のレンコンが姿を見せてくれました!
私は足元から離れた場所を探して腰が浮いてしまい、腕の差込が浅くて探せませんでしたが、もっと足元に近いところに深く手を突っ込んで、狭い範囲でジワジワ攻めるのがコツのようです。
パンチさんにも「おー大きいの採れたじゃん、立派、立派」と褒めて頂き、私が採ったレンコンを頂いて帰りました。
次にご機会を頂けたら、もっと戦力になってお手伝いできるように頑張ります。
レンコンの明太マヨネーズサラダ
パンチさんの栽培方法は、なるべく自然をそのまま生かし、自然に逆らわずに「野生」の状態で育てるとのことです。
備中レンコンはだいたい3つの地下茎が繋がって成長するそうで、ちょうど真ん中の太いところが一番美味しい部分でサラダがおすすめ、その他の細い部分は繊維が強くて硬いのでチップスにすると美味しいとのことでした。
レンコンは乾燥に弱く、時間が経つとアクが出てくるので、採れたてが一番美味しいとのこと。
採れたてのレンコンなんて、今まで食べる機会がありませんでした。
写真のちょっと紫色に変色している部分は、私が採る時に表面を傷つけてしまい、ポリフェノールが空気と反応してしまいました。
レンコンは繊細な作物なので、売り物にする際は、掘る時も洗う時も細心の注意が必要とのことです。
私はまだまだですね・・・。
それでは太い部分、細い部分を節ごとに切り分けて、太い部分はサラダ、細い部分はチップスにしていきます。
スライサーで均一にスライスしていくよりも、包丁でスライスした方が色々な食感が楽しめるので、包丁でスライスし、色が変わらないように酢水に浸けておきます。
スライスしたレンコンをさっと湯がく時は、食感を残すように粘り気が出るまで湯がかずに、ちょっと芯が残るくらいに湯がきました。
湯がいたレンコンをザルにあけて、水気を切っている間にドレッシングを作ります。
もうこのままお塩をつけるだけでも美味しいのですが、冷蔵庫に明太子の残りがあったので、明太子を皮からほぐして明太マヨネーズで和えてみました。
味見してみると明太子感が強くて、ちょっと味がぼやけていたので、塩、胡椒で味を整えて、カボス4分の1を絞って皮を削って入れてみました。
レンコンチップス
チップスのレンコンも、色々な食感を楽しむために包丁で輪切りにしていきます。
水気があると油で揚げる時に跳ねてしまうので、酢水につけずにそのまま片栗粉をまぶして油でさっと揚げ、上がったレンコンをボールに入れ、フライパンを煽る要領で塩、胡椒を絡めました。
いよいよ実食です。
まずサラダをかじってみると・・・。
もっちりするまで湯がいていないので、シャリシャリ、ショリショリ、食感がいいです。
噛み締めると、もちろんいつものレンコンの味がするのですが、それに輪をかけて甘みが強いです。
クセもアクも全くなく、非常に食べやすいというか、パンチさんの栽培方法、採ったその日の新鮮さ、色々な要素があると思うのですが、今まで食べたことがない甘さです。
もしかしたら、もっとシンプルな方がレンコンの良さが引き立ったかもしれません・・・。
素材がいい時は、あまり手をかけない方が吉です。
それでもマヨネーズ、明太子に負けないレンコンの存在感が強いです。
カボスの皮と果汁も効いていて美味しいです。
チップスをかじってみると・・・。
うーん、これも甘いですね。
薄い部分はサクサク、ちょっと厚い部分はモチモチして食感も楽しいです。
後味も甘いです。
これはご飯のおかずというよりも、ビールに合いますね(笑)。
他人様の作ったものを、収穫から食べるところまで経験させて頂けるなんて、本当に貴重な体験です。
スーパーでレンコンを見る目が変わってしまいますね。
パンチさん、本当にありがとうございました。
覗きに来ました♪
蓮は上野の不忍池位しか見たこと無かったです。
さすがにあそこは収穫しないだろうけど笑
うちの主人も今年私が言うまで蓮根と蓮が同じだと思ってなかったそうです笑
蓮根チップスもサラダも美味しそうですね!
我が家はいつも蓮根はスーパーでまとめ買いして使う大きさにスライスして冷凍して食べるのでやはり採れたてとは程遠い味なのでしょうね。
貴重な体験お疲れ様でした!
投稿楽しみにしてます♪
覗いて頂いてありがとうございます(笑)。
ハスの花の地下茎が、全部レンコンとして食べれるんでしょうかねー。
最初に食べてみようと思った人はすごいですよね(笑)。
私たちも自分でレンコンを育てていないので偉そうなことは言えませんが・・・。
レンコンは乾燥に弱いらしく、買うときはなるべく泥付きで途中で切ってないもの、保存するときは濡れた新聞紙に包んで保存した方がいいとパンチさんは仰ってました。
とは言え、私たちは新聞を取っていないのですが・・・。
レンコン掘りも貴重な体験でしたが、先日、天然の山芋掘りを体験させて頂いたので(というか、ほとんどパンチさんが掘ってくれたのですが・・・)、また記事にしてみます。
いつもありがとうございます!