手作り味噌

一体ちゃんとしたお味噌ってなんなんでしょうか?


もともと、だしの素を使わない我が家では、それなりにお味噌にこだわりを持っていて、山形出身の私の好みもあり、長年仙台の赤味噌を愛用してきました。


結婚して引っ越したので、スーパーも変わってしまい、ある日お味噌を切らして新しい最寄りのスーパーに行くと、困ったことにいつものお味噌が置いていません。


代わりにどのお味噌にしようか悩んでいると、まあ嫁のうるさいこと。


アトピー体質がきっかけでディープな健康オタクの嫁が言うには、最近の減塩のお味噌は塩を減らした分腐りやすので添加物が入っているのでダメとのこと。


私もそのくらいまでは理解できますが、機械速醸よりも天然醸造がいい、大豆は有機栽培だの自然栽培だのと、私にはもう訳が分かりません・・・。


ようやく嫁のお眼鏡にかなったお味噌が、味噌コーナーではなく、ちょっと離れたオーガニックコーナーにありましたが、値段を見てビックリ、750グラムで1200円!


我が家の家計では、毎日使う調味料にそんな金額は払えません・・・。




嫁に言われてお味噌について勉強してみると、大豆を発酵させてお味噌を作るのに、通常10ヶ月かかるところを、機械で温めて強制的に発酵させて2ヶ月〜6ヶ月でお味噌にするのが機械速醸と言われる製法で、短期間でお味噌が作れる反面、長期熟成に比べて旨みや保存力にかけるので、化学調味料や保存料を足して製品にしているようです。


自然に10ヶ月発酵させればそれだけコストがかかるだろうし、原料の大豆も国産の、しかも無肥料、無農薬のものを使えば、その分だけコストがかかり売値に反映されるでしょう。


「もう、そんなに言うなら自分で作っちゃえば!?」


と、我が家のお味噌作りは始まりました。


今年で3年目ですが、手作り味噌は大豆が濃いと言うか、普段使っているとそれが普通になって気付きませんが、うっかり手作り味噌を切らしてしまって市販の赤味噌を買っても、何が薄く感じるか分かりませんが、とにかく薄くて物足りなさを感じるくらい、ちゃんとしたお味噌ができます。


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初めてお味噌を作る方に|お味噌作りの2つのコツと時期

お味噌作りのコツは、

  • 防菌
  • 防虫

もう、この2点しかありません。


常温で発酵させる手作り味噌は、防腐剤や防虫剤を使わないので、とにかくカビが生えやすかったり、コバエというか虫が湧きやすいものです。


私たちの手作り味噌初年度は、成功するか分からなかったので、とくに特別な容器を準備せずに家にあった土鍋で作りました。


アルコール消毒をしてラップもかけて万全を期したつもりでしたが、どうしてもラップの隙間等、空気と触れる端っこの部分にカビが生えたり、どんなに台所の棚の奥にしまっても、お味噌の香りが漏れてしまうのか、コバエがたかったりして苦労しました。


お餅に青カビが生えても、その部分を削って食べられるように、お味噌の場合もカビの部分を取り除いてしまえば普通に食べられるのですが、なんだかいい気持ちはしませんよね。


最後に、コツというかお味噌作りの時期ですが、美味しいお味噌を作るコツは、とにかく麹菌に機嫌よく発酵してもらうことです。


お味噌を作る場合、気温が一番低い1〜2月頃に仕込んだお味噌は「寒造り」と呼ばれ、気温が低く、雑菌の少ない時期にゆっくりと発酵が始まり、気温が暖かくなってピークを迎え、暑さが落ち着いた時期にお味噌が出来上がるという、麹菌に最も負担をかけない方法なので、もしお味噌を作るとしたら、冬の寒い時期がお勧めです。


手順としては、茹で上げた大豆を塩と麹で混ぜて10ヶ月熟成させるだけなのですが、3年目の今年は防菌、防虫を重点的に作っていこうと思います。






手作り味噌1日目|洗って一晩水に浸ける



今年はマルカワ味噌さんの「玄米味噌セット6kg」と、「麦味噌セット6kg」の計12キロ、各6〜7千円位のセットを購入しました。


結局1キロ辺り1,000円位にはなるので、決して安く作れるわけではないですね・・・。


特徴としては、「塩きり麹」という元々塩が混ぜてある麹なので、自分で計って塩を入れる必要がないというところと、なんと言っても国産無肥料、無農薬の自然栽培の大豆でお味噌を作れるところです。


※残念ながら麦味噌セットは有機栽培しかなかったので、有機栽培のセットを購入しました。


大量に作った方がコストがお得になるという側面はありますが、初めて作る方はせっかくお味噌を作っても気にいるかどうか分からないので、お試しというか、もっと少ない分量で作ることをお勧めします。


私たちも最初に土鍋で作った時は玄米味噌3キロからスタートしました。




さて、届いた手作り味噌セットを開けると、形の整った綺麗な大豆がぎっしり入っています。


自分で自然栽培で枝豆を育てているのですが、とてもこんなに綺麗には育てられません。


自然栽培の難しさを知っているので、もう大豆だけで惚れ惚れします(笑)。


まず、届いた大豆をよく洗います。


今の時期水が冷たいので、お味噌作りで一番きついところかもしれません。


洗っている最中に、大豆の薄皮が剥がれて浮いてきたりしますが、気にしないでジャブジャブ洗います。


洗った大豆を水に浸ければ初日の作業は終了です。


翌日3倍〜4倍になるくらい大豆はよく水を吸うので、たっぷりの水に浸けるのが吉です。






手作り味噌2日目①|大豆と塩きり麹を混ぜるまで



翌日、大豆が十分水を吸ったら、3時間炊いていきます。


火加減は沸騰するまで強火で、沸騰したら弱火にします。


3時間後、大豆を一つ取り出して割ってみて、火がちゃんと通っているか確認し、芯が残っていなければお湯を切って冷まします。


冷ます目安としては、あまり大豆の温度が高いうちに麹と混ぜると、大事な麹菌が死滅してしまうので、人間の手で触れるくらいまで冷まし、大きなビニール袋に入れ、足で踏んで大豆を潰します。


完全に冷めてしまうと固くなって潰しにくくなるので、まだ温かいうちに潰すのがコツです。




大豆を十分潰したら、塩きり麹を入れてよくかき混ぜます。


防カビ対策、とくに発酵食品に天敵は雑菌なので、かき混ぜる際は手をアルコール等でよく除菌してかき混ぜ、塩きり麹が大豆全体に行き渡ったら容器に詰めていきます。






手作り味噌2日目|容器に詰める



今までの経験から、実はこの容器詰めが防カビ、防虫の一番大事な作業です。


手、容器をしっかり消毒するのは当然ですが、しっかり消毒しても、容器の詰めが甘いとカビてしまうことがあります。


最初の年にカビと虫に悩まされた私たちは、翌年タッパーでお味噌を作ったのですが、さすがに密封がよかったので虫は防げたものの、この容器詰が甘く、半年してタッパーを横から透かして見ると、お味噌の隙間にカビが生えていました。


表面にできてしまったカビは削る程度でなんとかなりますが、中にカビができてしまうと、その周辺の部分も捨てざるを得ず、とてもショックでした・・・。


まず今年は、玄米味噌6キロ、麦味噌6キロと、今までにない大量のお味噌を作るので、お味噌造り専用の密閉できる抗菌容器を2つ購入しました。


あとはしっかりと容器に詰められるかどうかです。




とにかくカビは空気が大好きで、たとえ抗菌の容器に入れても空気に触れている部分からは生えてくるので、ハンバーグをこねる要領で、手頃な味噌玉を作り、両手でポンポンとあやしながら空気を抜いて、ちょっと乱暴ですが容器に叩きつけ、端の方から空気を抜くように指で押しながら味噌玉を敷き詰め、真ん中の部分は時々拳で殴りながら、とにかく空気を抜くことを意識して容器に詰めていきます。


ちょっとした戦いですね(笑)。


今までは、このあとラップをしてフタをすれば終わりでしたが、今年はさらに万全を期すため、内蓋と重石をホームセンターで購入に行きました。




お漬物用の重石は高かったので、園芸用のブロックを買ってきて、スーパーでもらえるビニール袋に入れて内蓋の上に乗せて重石にしました。


あとは常温で10ヶ月熟成させれば完成です。



追記

本当は10ヶ月熟成させたかったのですが、去年作ったお味噌がなくなったので、9ヶ月で開けてしまいました・・・。


フタを開けると、きれいですね!


全くカビも生えていないし、3年目にしてこんなにきれいに作れたのは初めてです。


やっぱり除菌と、しっかり空気を抜くことが大事なようです。


早速お味噌の焼きおにぎりを作ってみたので、もしよろしければ、こちらの記事もご覧ください。


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