昨年ズッキーニを1個も収穫できず、ウリ科の野菜は上級者向きかなと敬遠してきましたが、どうしても自分で採ったキュウリの浅漬けが食べたくて、今年の春キュウリのタネを蒔いてみました。
実際に育ててみると、枝豆やトマト、今年再チャレンジしたズッキーニは発芽した途端に虫の食害にあって散々でしたが、キュウリは葉っぱや茎の表面が細かいトゲのように毛羽立ってるおかげか、食害も少なく、ほとんど手をかけずに育てることができました。
同じウリ科のズッキーニは結局今年も収穫できませんでしたが、キュウリは豊作というほどでもないものの、そこそこ収穫でき、夏の間はほとんど毎日キュウリの浅漬けを食卓に並べることが出来ました。
暑い夏のキュウリの浅漬けは、涼しげで箸休めにピッタリですよねー。
同じウリ科で、どうしてここまで差が出たかというと、後から調べてわかったのですが、我が家のケースだと交配が必要かどうかに尽きると思います。
ズッキーニは受粉させないと実をつけませんが、我が家のズッキーニは雄しべが咲いている時は雄しべだけ、雌しべが咲いている時は雌しべだけと、受粉できる機会がないまま秋を迎え、結局1個も収穫できませんでいた。
キュウリも同じように雌しべしか咲いてないように見えたのですが、なぜか雌しべが咲くと根元が膨らんでポコポコと実をつけていくので、「ズッキーニと何が違うんだろう?」と調べてみると、キュウリは、受粉しなくても雌しべさえ咲けば実を付ける「単為結果性」に当てはまる作物で、雄しべを必要としないどころか、品種改良で雄しべそのものが最初から咲かない品種もあるそうです。
キュウリの世界では男性が必要ない社会を通り越して男性がいない社会で子孫繁栄に成功していますが、昔ながらの交配を必要とするズッキーニは我が家で子孫を残すことが出来なかった・・・、なんか色々考えさせられます。
さて、そんなキュウリですが、まだまだ暑かった8月の終わりにタネ採り用のキュウリを収穫しました。
どんな作物、野菜でも、タネ採り用に残す場合は一番優秀なタネを残してくれそうな、一番大きな実を残しておくのですが、それにしても放っておくとキュウリってこんなに大きくなるんですねー。
どんどん大きくなって、緑だった実が最後には茶色になって、なんだか細長いカボチャみたくなりました。
キュウリのツルは手で千切れないほどしっかりしていてトゲトゲしているので、園芸用ハサミで刈り取ります。
たった2本ですが、手で持つとずっしりと重いです。
おそらく内部は水分をたっぷり含んだジューシーな状態なので、1ヶ月ほど陰干しすると、外見はそのままに枯れていき、手で持ってみるとずいぶん軽くなったところで、指で押してみると中身がスカスカのスポンジのような感触になってきました。
どういう状態でタネが入っているのか分からないし、包丁で切ると大事なタネも切ってしまいそうなので、試しに爪を立ててみるとパキパキと上手い具合に割れていきます。
縦に切れ目を入れたところで左右にグイッと広げると、それはもう強いキュウリの香りが部屋中に広がりました。
姿形は変わっても、やっぱりキュウリはキュウリなんですねー。
もっとヘチマタワシみたいなのを想像していますが、中身は思ったよりジューシーで、縦に並んだゼリー状の袋の中にそれぞれタネが入っていました。
キュウリのタネ採り
まず縦に割った実の中身をスプーンでゼリー状の部分ごと掻き出します。
ゼリー状の部分はツルツルヌルヌルしていて、見た目はグレープフルーツをスプーンですくって食べる時に似てますね。
本によると1日置いて発酵させると、ヌルヌルしたゼリー状の部分がタネから取りやすくなるそうなので、ラップをして1日発酵させてみました。
翌日、水ですすいだりザルで漉したりしながらゼリー状の部分を取り除いてタネだけ取り出し、干して乾燥させればタネ採り終了です。
私たちは最初、クッキンペーパーの上に乗せて干したのですが、タネがくっついてしまって、取るときにクッキングペーパーの繊維がこびりついてしまったので、干す時はザルや網の上、タネが入り込まない程度の目がちょっと細かい布の上で乾燥させるのがおすすめです。
たくさん採れたので嬉しくなって数えてみると、292粒タネが採れました。
購入した時は60粒だったので、だいぶ儲かりました(笑)。
来年は今年採れたタネを元手にもっと増やしたいと思います
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