2020|秋冬の種まき|本紅大丸カブ、赤からし菜、九条太ネギ_サムネ

2020|秋冬の種まき|本紅大丸カブ、赤からし菜、九条太ネギ

野菜の種まきは、主に4月前後の春まきと、9月前後の秋まきが最盛期と言われています。


春まきの作物は主に夏野菜と言われるトマト、ナス、ピーマン、ジャガイモ等のナス科、キュウリ、カボチャ、ズッキーニ等のウリ科が主役で、秋まき作物はキャベツ、白菜、大根、小松菜等のアブラナ科の作物がメインになってきます。


肥料も水も与えず、耕しもしない自然栽培の場合、品種選びも重要で、作物の中でもなるべく品種改良されていない、原種(野生の状態)に近ければ近いほど育てやすいでしょう。


例えばキャベツや白菜の様に、元々葉っぱで生えていた作物を人間の力で品種改良して丸い塊にした野菜は「結球野菜」と言われていて、自然栽培で育てるのは難しい部類に入ります。


とは言え、自分で野菜を育てるまでは、スーパーや八百屋さんでおなじみの野菜が、旬に関係なく常に色々置いてあり、同じ形の野菜が大量に並んでいる姿しか見たことがなかったので、何が原種に近くて何が遠いかなんて考えたこともありませんでした(笑)。


我が家の家庭菜園は狭いということもありますが、まだまだ結球野菜にチャレンジできるレベルではないので、なるべく育てやすいアブラナ科の赤カブ(本紅大丸カブ)と赤からし菜(赤リアスからし菜)、ネギ類の九条太ネギを選びました。




タネの入っているタネ袋には大まかな植え付けの時期や、適正気温が書いているのですが、どうしても自分で試してみたく、昨年10月から毎日の気温(最高、最低、平均)と、同じ作物を植える時期を変えてみて、成長の違いを観察して記録するようにしています。



昨年からし菜(アブラナ科)を、9月上旬と10月下旬に1回ずつタネを蒔いてみました。


9月上旬に蒔いた分はしっかり成長し、からし菜として収穫できましたが、10月下旬に蒔いた分は発芽はしたものの大きくならずに、春にとう立ちしてしまいました。


昨年10月の秦野市の平均気温は、上旬23度、中旬19.5度、下旬17度だったので、今考えると気温が低すぎて生育に適した時期を逃してしまったのでしょう。


10月分はからし菜としては収穫できなかったものの、とう立ちした分はそれはそれで菜の花として美味しく頂いたのですが(笑)。


秋冬野菜(特にアブラナ科)は、気温が15度〜25度の間くらいの時期が最も発芽が良く、成長してくれる様です。


寒さには強いので気温が15度以下になっても枯れることはありませんが、グッと成長は緩やかになります。


今年9月の平均気温は上旬27.8度、中旬25.3度、下旬21度前後なので、我が家で秋冬の作物は、ちょうど気温が落ちてきた9月19日に蒔くことにしました。






本紅大丸カブ、赤からし菜、九条太ネギの植え付け




植える場所の最小限度、下草を成長点から刈り取り、地面の地肌が見える状態にすれば準備完了です。


3品種ともすじ蒔きで、赤カブと赤からし菜は隣り合わせで、九条太ネギはある程度成長したら移植してコンパニオンプランツにしたいので、庭の隅に別に苗床を作りました。



本紅大丸カブと赤からし菜

実は一昨年秋に小カブを植えたことがあるのですが、その頃はタネを植えた後に踏みつける「踏みつけ蒔き」を知らず、ほとんど芽が出なかった苦い記憶があります。


普通農法のことはよく分かりませんが、素人の私が普通に考えて、せっかくタネを蒔いた部分は芽が出やすい様に土をふんわり被せて大事に大事にしてましたが、それだと逆にタネと土が密着しないので芽が出にくいそうです。


土を被せた後に足で踏んでタネと土を密着させるなんて、せっかくのタネが壊れてしまう様で怖いし、目から鱗のテクニックでした。


確かに踏みつけた方がよく芽を出す様になったので、自然栽培をしてらっしゃる方にはおすすめです。


カブもトマトと同じ様に、大きいサイズよりも小さいサイズの方が育てやすので、本当は小カブでもよかったのですが、赤い色は虫が嫌がるそうなので、サイズは大きいですが赤カブに挑戦してみることにしました。


アブラナ科の作物は、育てやすい反面虫との戦いなので、赤からし菜も虫が嫌がる色ということで選びました。


黄からし菜の葉は割といかつく、生色でサラダにするよりも油で炒めると緑が濃くて美味しかったのですが、赤からし菜の葉は生色でも食べられるくらい柔らかいそうなので色々楽しみです。


ただ、自然栽培で育てた作物は、過酷な自然環境を勝ち抜いた野菜なのでいかつくなる傾向がある為、実際に育ててみないとサラダで食べられるか分かりませんが(笑)。


それでも上手く育ってくれれば来春には菜の花が採れるし、タネが採れればマスタードが作るれるので楽しみです。





九条太ネギ

肥料も与えず耕さない自然農法には欠かせない作物として、地中深く根を張り、土を柔らかく耕してくれるイネ科と、根っこに肥料を作ってくれるマメ科があり、我が家でもイネ科のライ麦や、季節に応じて枝豆や絹さや等のマメ科の作物をなるべくいつも植わっている状態にしています。


今年の夏、ウリ科のズッキーニにウリハムシが大発生し、農薬を使わない自然栽培には虫除けも必要じゃないのかと調べたところ、ネギ類は虫除けに効果があり、土壌の消毒もしてくれるとのこと。


早速ズッキーニの近くにネギ類のラッキョウを植えてみたところ、目に見えてウリハムシの数が減り効果てきめんでした。


正直今まで同じネギ類でも玉ねぎとニンニクを植えたことはありましたが、この2つは土がよっぽど肥えていないと育たない作物で、ネギ類に苦手意識を持っていました。


ただ害虫のことを考えると、ネギ類もイネ科やマメ科の作物と同じ様に自然栽培には欠かせず、常に畑に生えている状態がいいのかもしれません。


ネギ類の中でも葉ネギは発芽率もよく、スーパーで見かける根深ネギ(白ネギ)と違って土寄せする必要もなく、玉ねぎ程土の養分を必要としないので育てやすいそうです。


と言うよりも、春くらいまでにある程度の大きさまで育ってくれれば移植もできるそうなので、ある程度まとめて育てて、来年の4月の春の種まきの時に移植して、虫除けのコンパニオンプランツに出来ればと考えています。


何しろ今までネギ類は成功したことがないので、そんなに上手くいくか分かりませんが(笑)。