年末年始(2023年12月31日〜2024年1月5日)にかけて、4巻発売記念ということで初めて無料キャンペーンを実施しました。
おかげさまでたくさんの方にご覧になって頂き、私たちの4冊の単行本が瞬間的にではありますが、「少女マンガ部門」の15位〜18位を獲得することができました。
本当にありがとうございました。
ここで、何故ゆえ私たちの漫画が「少女マンガ」なのかと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私たちはKDP(Kindle direct publishing)というAmazonのシステムというかサービスを利用させて頂いて、出版社を通さずに自己出版をしています。
自己出版にも良いところと悪いところがあって、例えば今回私たちが行ったような無料キャンペーンを自分の判断でいつでも自由にできるところは良いところです。
もっと重要なのは、例えば1巻がそんなに売れなくとも心が折れない限り2巻、3巻と自分の判断で出し続けることができます。
私が観察する限り、出版社を通すとなかなかそうはいかないのが実情ではないでしょうか。
私たちもインスタグラム出身ですが、SNS出身の漫画家さんで出版社に声をかけられて、めでたく出版に辿り着いた方々もたくさんいらっしゃると思います。
ただ、出版社を通すと最初の1巻、あるいは1冊がある程度売れない場合、続編、あるいは別の本を出すのは非常に難しいようです。
自分で描いた作品とは言え、出版社を通すと出版社の持ち物になるので、インスタのアーカイブに試し読みを載せたり、売り上げが落ちてきたり新刊を出した時に無料キャンペーンを打ちたくても、なかなか自由にはいかないのではと思います。
ここまで聞くと個人で出版した方が出版社を通して出版するよりもいいように聞こえますが、自己出版も自己出版でいいことばかりではありません。
例えばカテゴリー、できれば激戦区の「マンガ」の中のカテゴリーではなく、「結婚」等のもうちょっと穏やかで競争相手の少なさそうなカテゴリーを選びたいところですが、漫画を自己出版する場合カテゴリーは「マンガ」の中からしか選べません。
- ※注
Amazonに問い合わせたところ、出版社を通した場合は漫画であってもマンガ以外のカテゴリーが選べたり、「書籍」と「マンガ」等の完全に別の2つのカテゴリーを選べたり等々、色々と融通が効くようです
「マンガ」のカテゴリーしか選べなくても「コミックエッセイ」等、もうちょっと自分の漫画に近いカテゴリーを選びたいところですが、残念ながら自己出版の場合は下記の表の中から選ぶしかありません。
ん〜、という感じですよね。
表の中から3つ選べるのですが、どれもピタッときません。
ただ、選ばないと出版できないので、苦肉の策というか私たちの選んだカテゴリーは、
- 女性マンガ
少女マンガ
ノンフィクション
の3つです。
それでも、今後「少女漫画家」として認識されてしまうのではという一抹の不安はあるものの、激戦区の「マンガ」カテゴリーで4冊とも15位〜18位を取れたのは、本当にありがたいことです。
もう1つ個人出版で困ることは、不具合が多いことと対応に時間がかかることです。
KDPを利用するまでAmazonといえば、普通に買い物とプライムビデオを観る程度の一般のユーザーの立場としてでしか知らず、何か近代的で巨大なIT企業くらいのイメージしかありませんでした。
ところが自分で出品する立場になってみると、驚くほどトラブルが多くてビックリしました。
例えば、出版の手続きをしてAmazonのいわゆる「商品ページ」に表示されるわけですが、毎回同じ操作、手続きを踏んでいるのに、何かしらシステム上のトラブルとやらで必ず問題が起こります。
例えば下の画像は4巻を出版した時の商品画像ですが、赤丸で囲った部分のように4巻だけ他3巻とシリーズにならず、他の1巻〜3巻の表示も4巻を出した後なのに「全3巻」と表示されているのが確認できますでしょうか。
2023年12月31日から年明けの2024年1月5日まで全巻無料キャンペーンを予定していたので、なんとかキャンペーンまでに修正できませんかとAmazonにお願いしたのが昨年12月23日のことでした。
◀︎Amazonからの返信▶︎
この度は、お客様の作品『凸凹夫婦 4』(ASIN: B0CQV5B4KV)がシリーズページ「凸凹夫婦」に追加されない件について、調査に時間がかかり、お客様へはご不便とご心配をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。
本件につきましては、担当部門にて考えられる原因を洗い出し、それに対して対応を試みておりますが、現在のところ問題の解決に至っておりません。そのため、複数の調査チームにて問題の解消にあたっているところでございます。
大変申し訳ございませんが、今しばらくお時間を頂戴できますようお願いいたします。詳細につきましては、1月9日までにご連絡をいたします。*1月9日より前に担当部門より回答がありました場合は、早急にご連絡をいたします。
結局のところ無料キャンペーンには間に合わず、年末年始ということもあるのかもしれませんが、このブログを書いている1月6日現在も修正されていません。
シリーズに含まれているかどうかは表示上の違いだけではなく、購読する際の操作も違ってくるので、無料キャンペーンで1番押したかった新刊4巻の購読数が1番少なかったという残念な結果になってしまいました・・・。
Amazonで購入するだけだった頃は気づきもしなかったような些細な表示の違いですが、いざ出品する立場になってみると数百冊単位で購読数が違ってくるので非常に困ります。
おそらく間に出版社が入っていると法人対法人なので、もっと対応、修正は早かったかもしれません。
私たちの場合はキャンペーンの10日以上前から準備してきましたが不具合のままだったので、もし、これからKDPで個人出版考えてる方がいらっしゃる場合は、施策を打つ前に十分な時間の余裕を持つことを強くお勧めいたします。
自己出版の良いところ悪いところをお話ししたらなんだかネガティブな内容になってきてしまいましたが、そうは言っても無料キャンペーンを実施した結果、私たちが想像していた以上のたくさんの方々に読んで頂けたのは間違いないです。
本当にありがとうございました。
これからも連休の時や新刊を出す時に無料キャンペーンを実施していけたらと思います。
今年もよろしくお願いいたします。
コメントを残す