11月に入り、天気もようやく落ち着いて、周りを見渡すといつの間にか秋らしくなってきました。
場所が変わると食材も変わるもので、東京に居た頃は風邪をひいた時のおじやや、お正月のお雑煮の時に我が家で活躍していた鶏ガラが、私たちの住んでいる秦野市では鶏ガラを使う習慣がないのか、スーパーではほとんど見かけません。
精肉コーナーの方にお願いすると出してくれるのですが、グラム当たりの単価が鶏肉とそんなに変わらないので、一つ100円〜200円くらいで買えた東京に比べると割安感がありません。
実は、鶏ガラと鶏皮には思い入れがありまして、東京にいた最後の方は義母の借金返済で食費まで手が届かず、東京では安かった鶏皮をカリッとなるまで焼いてチャーハンにしたり、体が疲れたり風邪をひいては鶏ガラで炊いた雑炊を食べて生き延びたものでした。
代わりに秦野市には、東京では見かけなかった「豚軟骨」が売っていて、圧力鍋でお醤油と煮込むと美味しいです。
野菜は路地販売や、農協系列、スーパー等々、東京に比べて選択肢がありますが、スーパーの野菜の値段は東京とそんなに変わらない様に思えます。
お肉は、鶏ガラとか秦野の方の習慣にないものは高いものの、普通の鶏、豚、牛は東京の2〜3割くらい安い印象で、特に東京では高価だった牛肉が鶏肉、豚肉とそんなに変わりません。
鮭の半身もこちらに来てから初めて普通にスーパーでパックで売っているのを見ました。
鮭というと、いつの間にかほとんどチリ産になってしまい、北海道産の鮭の半身が大きさによって1000円〜1500円くらいで買えるのは、秋のこの時期ならではだし、お得感があります。
先日出来上がった手前味噌と、我が家に新しく加わった調理法の石焼でちゃんちゃん焼きにしてみました。
下ごしらえ
北海道の郷土料理のちゃんちゃん焼きを、山形出身の私が解説するのは非常におこがましいし、そもそも本場のちゃんちゃん焼きを食べたことがないので全然作り方が違うかもしれませんが、あくまで風々工房流ということでご容赦ください。
材料
- 鮭 半身
- キノコ(エリンギ、ブナシメジ、舞茸)
- 玉ねぎ 1個
- お味噌 大さじ6
- 日本酒 大さじ6
- バター 一欠片
- カボス 1個
今回はキノコをいっぱい食べたかったし安かったので、キノコをたくさんと、甘みを出すため玉ねぎを具材にしました。
要領は巨大なホイル焼きを作るイメージです。
まず、キノコのゲタをとって食べやすい大きさに割いて玉ねぎを切っておきます。
具材を味噌ペーストに後から絡めるので、具材が入るくらいのボールにお味噌とお酒を混ぜて味噌ペーストを作ります。
鮭の半身に合わせると、具材も結構な分量になるので、そんなに大きなボールがない場合はフライパンや中華鍋で代用してもいいでしょう。
鮭の反面に味噌ペーストを塗って、残った味噌ペーストで具材を揉む様に絡めます。
「こんなに大量のキノコじゃ鍋に入りきらないかも・・・」と心配しましたが、味噌ペーストで揉むと浅漬けの様にかさが減ってちょうど良くなりました。
アルミホイルに具材、鮭の順にのせて、最後にちょこんとバターをのせれば下ごしらえ終了です。
手で水を弾くと「シュッ」となるくらい弱火で温めた石の上にのせて、1時間くらい石焼にします。
冷えた翌日も美味しかったです
フタを開ける瞬間はいつもワクワクします(笑)。
今回2回目の石焼ですが、仕上がりは焼いているというより、じっくり蒸し焼きにした感じです。
焦げ目が欲しい場合は、石焼にする前に先にフライパン等で焦げ目をつけてから石焼にするといいかもしれません。
ホイルを開けると、キノコと鮭の香りがすごいです!
閉じ込められていた香りが一気にフワンと広がる感じです。
路地販売で買ったカボスの皮を削って、キュッと絞って頂きました。
石焼だと遠赤外線で、真ん中からゆっくり火を通すので、水分が逃げることなくしっとりして柔らかいです。
風味もそのままで、鮭、キノコの香りが強く、お味噌も全体に回って一緒に食べるとなんとも言えません。
熱燗と一緒に食べたのですが、味噌ペーストに使った日本酒なので合わないわけがありません(笑)。
カボスとよく合います。
二人では食べきれなかったので、翌日残ったちゃんちゃん焼きをお昼ご飯にしたのですが、冷えても美味しかったです。
石焼は時間がかかりますが、色々可能性がありそうです。
ローストビーフも石焼で作ったら美味しそうです。
その時は軽く焦げ目をつけてから石焼にしてみたいと思います。
※追記
クリスマスに石焼ローストビーフを作ってみました。
とても美味しくできたので、よろしければこちらの記事もご覧ください。
X’masのご馳走|石焼ローストビーフ
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