私たちの住んでいる神奈川県秦野市は、太平洋側で海から近いこともあり、雪もほとんど降らないし、比較的穏やかな気候ですが、今年の冬は寒かったですねー。
引っ越ししてまだ3年なので、あまり他の年と比較はできないのですが、暖かくなったなーと思ったら寒の戻りというか、また寒くなったり、穏やかな日が続いたと思ったら雨が降って寒くなったりと、春服と冬服を交互に着ている感じです。
暖かい時期に一気に芽吹くのか、例年に比べて花粉が飛ぶのも早く、あまりに辛いので、10年ぶりくらいに病院に行きました。
なるべく西洋医学は避けてきたのですが、処方された薬と鼻スプレーで一気に楽になり、どの漢方薬にしようかクヨクヨしていたのが馬鹿らしかったです(笑)。
今日も雨が降っていて冬に戻ったように寒いですが、梅の花も咲いて外はすっかり春の様相です。
庭の畑も緑が濃くなってきて、ようやく畑らしくなってきました。
無農薬、無肥料、不耕起(耕さない)を方針にしている我が家では、冬野菜の植え付けは収穫目的半分、土作り目的半分で植えています。
マメ科の作物は植えているだけで肥料になってくれるし、ライ麦は土壌深くまで根を張って土の中に隙間を作って柔らかく耕してくれるので、毎年10月くらいに自家採種したライ麦、絹サヤを交互に植えているのですが、今回は新たにちょっと難易度の高いソラマメのタネも植えてみました。
まだまだ丈は低いですが、白い可愛い花を咲かせてくれて嬉しいです。
この時期は変な虫も湧かないし、一番好きな季節かもしれません(笑)。
ネギの仲間は虫除けや土の消毒にもなるということで、夏に向けて育ててみようと九条太ネギも植えてはいるのですが、芽は出してくれたものの、今の所大きくなってくれる気配がないので、このままちゃんと育ってくれるか心配です。
その分、今まで何度も山から採ってきて庭に植え替えては失敗してきた、ネギ類の原種のノビルが初めて根付いてくれたので、大事に株を増やして庭の虫除けの守り神にしたいです。
ただ、ネギ関係はズッキーニ、カボチャ、キュウリ等のウリ科の作物の天敵ウリハムシに効果はあるのですが、私の大好きな枝豆の天敵カメムシには効果がないので、カメムシはカメムシで対策を別に考えなければと思っています。
昨年、グリーンカーテンに憧れて、庭の敷石を剥がしてオカワカメを植えてみたのですが、芽を出して網にツルが絡みつくとこまで行ったものの、梅雨に入ると成長が止まってしまい、そのまま大きくならずに枯れてしまいました・・・。
オカワカメは枯れても根っこが地面に残り、毎年同じところから生えてくれるそうなのですが、そもそも敷石を剥がしただけの土壌は、それまで太陽に当たることもなく当然雑草も生えないような場所だったので、土質自体が貧弱で問題があったのかもと、土を肥やす為にマメ科の絹サヤを植えてみました。
冬の時期、我が家の畑は日当たりが悪く、畑に植えた絹サヤはまだ小さくて花も咲いていませんが、土質が貧弱でも、日当たりだけは我が家で一番いいグリーンカーテンエリアに植えた絹サヤは、ツルが巻きついた網を引っ張る勢いでこんもり育ち、紫色の可愛い花もドンドン咲いてくれるし、茂った葉をかきわけると、もうポツポツと実をつけてくれています。
土質がどうあれ、日当たりさえ良ければちゃんと育ってくれる絹サヤは、食べて美味しいし、土も耕してくれるし、一石二鳥というか本当に頼もしい存在です(笑)。
去年のクリスマスに買ってもらった酸度計で測った結果、以外にも丹精込めて土作りをしている畑部分よりも、家の敷地を土地囲む砂利エリアが一番酸度が低く、作物を育てるのに一番向いているのではないかと判明しました。
今までの苦労は何だったのかと自信を失くしてしまいましたが、「育つものなら育ってみろ!」と、半ばやけになって適当に小松菜のタネを上から適当にばら撒くと、酸度系の数値通り、狭い場所なのに人が通れなくなるくらいワサワサと生えてきて、冬の間は葉物をスーパーで買わなくてすみました。
酸度計恐るべしです(笑)。
小松菜、からし菜、キャベツ、大根等々のアブラナ科の楽しみは、そのまま植えておくと花が咲き始め、春になると菜の花として収穫できるところです。
砂利道の小松菜もポツポツと花が咲いてきたので、今日の朝ごはんは菜の花と絹サヤのお浸しにしようと思います。
菜の花と絹サヤの収穫
東京にいた頃はスーパーでしか見たことがなかったので、「菜の花」と言う野菜があるのかと思っていましたが、菜の花と言う野菜があるわけではなくて、アブラナ科全般の花が咲く前の、ツボミの状態が菜の花として食用になることを、自分で野菜を育てるようになって初めて知りました。
我が家でアブラナ科の野菜と言うと、小松菜、からし菜、大根を育てているのですが、それぞれの菜の花を食べ比べてみると、作物の種類は違っても不思議と同じ菜の花の味がします。
自宅で採れる菜の花は、スーパーで売っているような太くて立派な菜の花ではなく、あくまでも若芽と言うか、細くて柔らかい新芽のような状態で、収穫する時は花が咲いてしまうと硬くなってしまうので、ツボミの状態で収穫します。
砂利道の小松菜は、ほとんど日が差さないところで育っているので、小松菜としても柔らかいし、その小松菜の菜の花も、日当たりのいいところに比べて柔らかくて美味しいです。
これから5月くらいまで、菜の花は摘んでも摘んでも生えてくるので、青野菜にはしばらく困りません。
花が咲いてタネをつける直前のツボミの状態は栄養価も高く、独特の風味でもある辛味を感じる成分イソチオシアネート、苦味を感じる成分ケンフェロールを豊富に含み、それぞれ冬の間に溜め込んだ脂肪や老廃物を排出してくれたり、血行を良くしてくれたりと、体を冬仕様から春仕様に変えてくれるというのが嬉しいところです。
絹サヤは、秦野市に引っ越して、近所の農家の方に採れたての物を頂いてから認識が変わりました。
東京に住んでいた頃はスジを取るのが面倒だし、自分から買って食べた記憶があまりないのですが、こちらに引っ越して近所の農家の方に採れたての絹サヤを頂き、
「スジなんか取らなくていいから、サッと茹でて生姜醤油で食べてみな」
と教えて頂いて食べてみたら、柔らかいし甘いし、絹サヤってこんなに美味しいのかとビックリしました。
それ以来、植えておくと土を肥やしてくれるし美味しいので、毎年10月になるとライ麦と一緒に絹サヤを植えています。
絹サヤも一度実をつけだすと採っても採っても生えてくるし、特に朝早く収穫してすぐに湯がくと甘くて美味しいです。
サッと湯がいてお浸しに|ごま油をちょっと入れると美味しいです
採れたてをそのまま食べたいので、早速たっぷりのお湯をグラグラに沸かしてお塩を小さじ2杯入れます。
採ったばかりの絹サヤと菜の花は、生でもそのまま食べれるくらい柔らかいので、本当にサッとお湯に通して、色が変わったらすぐ引き上げるくらいの茹で加減です。
茹で上がった菜の花は水に晒さず、熱々のうちに軽く塩を振り、自然に冷めるのを待ちます。
こうすると冷めると同時に程よく塩分を吸い込んで、出来上がりのお浸しが水っぽくなりません。
手で触れるくらいまで冷めたら軽く絞り、そのままだと大きさ、長さがマチマチで、お蕎麦みたいに長くて食べにくいので、食べやすい大きさ切ります。
ボールに生姜をすりおろし、菜の花の上にサッとあぶった海苔を散らし、醤油と小さじ1杯くらいのごま油を入れて和えれば完成です。
なんて事のないただのお浸しで、絹サヤにいたってはお醤油をかけただけですが、これが美味しいです。
ごま油と焼き海苔の香ばしさも加わって、「あー、春だなー」と思います。
調べてみると、採れたての野菜の方が甘いというのにはちゃんと理由があり、収穫された作物は土から切り離されても生きていて、「ショ糖」と言う作物に蓄えられている糖分(栄養分)を、生き続けるために消費してしまうそうです。
そう言ってしまうと残酷な感じがしてしまいますが、確かに冬野菜のアブラナ科の野菜(キャベツ、白菜、小松菜等)や、夏野菜の枝豆、トウモロコシも、採れたてのものはビックリするくらい違うものでした。
寒暖の差が激しく、体調管理の難しい季節ですが、春のものを食べて体を春仕様にしていこうと思います。
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