昭和→平成→令和_サムネ

昭和→平成→令和

私たちのブログはインスタ経由の方が95%以上で、読んでくれる方もインスタを一番使う25歳〜35歳位の女性の方がほとんどです。


そう考えると「昭和」を具体的に想像できる方も少ないのかなと思ったりします。


すっかりおじさんですね(笑)。


昭和という時代は60年以上あり、戦争があったり高度成長期があったり、バブルがあったりと、まとめて「こういう時代でした」というのは難しいのですが、1970年代生まれの私が体験した昭和は、いい意味で純粋で、ちょっとアホな時代でした(笑)。


平成生まれの方には想像もつかないかもしれませんが、インターネットがない時代で、昭和世代の私たちはさぞ不便だったろうと思われるかもしれませんが、それはそれで楽しかったものです。


私が子供の頃は世界が謎に満ちていて、ネス湖のネッシーにワクワクしたり、どこかの秘境に謎の生物を探しに行くというテレビ番組もよくやっていましたし、口裂け女がいたり、病院には「死体洗い」という謎の仕事があって時給10万円と信じられていたり、なんていうんでしょう、オカルトと現実の境目が曖昧な時代でした。


当時の山形で信じられていた口裂け女は、元オリンピック選手で100m7秒で追いかけてくるので逃げることは不可能で、


「昨日、青田沼のあたりで口裂け女出たってよ!」


と言う噂が広まれば、本当に小学校が動いて集団下校になったりました。


それにしても、100m7秒って、例えオリンピック選手でも無理ですよね(笑)。



当時、山形には民放チャンネルが2つしかありませんでしたが、毎週日曜日の「すばらしい世界旅行」と言う番組を楽しみにしていました。


今から比べると娯楽も情報も少なかったですが、その分余白が大きいと言うか、想像力を発揮できる余裕があったので、今となっては笑い話になってしまうようなことでも、当時は本気で信じてワクワクしたものです。


こういうアホなことに一喜一憂出来たのも、当時は当たり前のことで気づきませんでしたが、日本が豊かだったからでしょうね・・・。


日本がグングン伸びて、「誰でも頑張れば豊かになれる!」と、口には出さなくても信じることが出来た時代だったと思います。


当時の日本はグングン伸びるにもほどがあるというか、ついにバブルを迎えて絶頂期を迎えるわけですが、「東京23区の土地の値段で、アメリカ全土の土地が買えるのでは?」と言われていた時代でした。


実際に三菱地所がニューヨークの象徴のロックフェラーセンターを買収したり、ソニーがアメリカの文化の象徴のコロンビア・ピクチャーを買収してソニー・ピクチャーズにしたり、今では考えられないくらい景気の良い時代だったようです。


その頃の私はまだ子供だったこともあり、個人的には全然そんな実感はありませんでした。


当時大人だった人にそう言われても「本当にそんなことがあったのか?」と思ってしまいますが、平成元年の世界時価総額ランキングを見てみると、「こんなにすごかったのか!」と実感してしまいます。


世界時価総額ランキング

順位平成元年(1989年)令和元年(2019年3月末時点)
1NTT日本マイクロソフト米国
2日本興業銀行日本アップル米国
3住友銀行日本アマゾン米国
4富士銀行日本アルファベット(グーグル)米国
5第一勧業銀行日本バークシャー・ハサウエイ米国
6IBM米国フェイスブック米国
7三菱銀行日本アリババ中国
8エクソン米国テンセント中国
9東京電力日本ジョンソン & ジョンソン米国
10ロイヤル・ダッチ・シェル英国エクソン・モービル米国



令和に元号が変わる時に、テレビやインターネットで散々流されて見飽きてしまった人も多いかと思いますが、平成元年と令和元年の世界時価総額ランキングを見ると唖然としてしまいますよね。


ちょうど今、私たちのブログを読んでらっしゃる世代の方が生まれた頃は、世界のトップ10中、7つの企業が日本の企業という・・・。


今も昔もGDPは人口の多いアメリカが一位ですが、もはや当時の日本は経済で世界を征服していたと言ってしまっても過言ではないのではないでしょうか。


それにしても、当時世界一の企業がNTTというのは、隔世の感が否めません・・・。


そしてバブルが弾けて、インターネットの時代が到来し、今はGAFAの時代・・・。



豊かな時代はアホでいれたのですが、貧しくなると賢く真面目になっていくものです。


インターネットは便利すぎるくらい便利で、もはや生活と切り離せませんが、その分世界が狭くなっていきました。


子供の頃に憧れていた世界の秘境もグーグルアースで観れるし、ビートルズやローリングストーンズの貴重な映像もYoutubeでいつでも観れる・・・。


私が子供の頃は、なぜかスポーツ店の親父がビートルズが好きで何度も通ってビデオを見せてもらったり、デンコードーという大きな電気屋さんにローリングストーンズのレーザーディスク(これも死語ですね)があると聞けば、見せてもらいに行ったり、何をするにも不便でしたが楽しかったものです(笑)。


今ではパソコンどころか、スマホさえあれば大概の情報は手に入るし、ゲームも映像も観れるし、便利になりました。


便利にはなったものの、歳をとったせいもあるのでしょうが、不便だった頃の方が時間が長く感じたような気がします。


本当、ネットサーフィンしてると、時間ってあっという間ですものね(笑)。


反面、昭和のアホな世代を体感している私からすると、世の中が真面目になりすぎて窮屈に感じることもあります。


今は色々進歩して、人間の趣味嗜好やタイプも様々な形に分けられるようになり、誰も傷つけてはいけない優しい時代になりました。


日常的なコミュニケーションでも、常に100点満点を目指すというか、どこに爆弾があるか分からないので、なかなか本当に言いたいことが言いにくいものです。


私たちのような無料でインスタに漫画を投稿している弱小フリーランサーでさえ、色々な立場の方を想像しながら、「炎上したくないな」とビクビクして投稿したりしています(笑)。


そして令和元年ですか・・・。


私、恥ずかしながらGAFAという言葉を、インスタに頂いたコメントで最近知りました(笑)。


※ちなみにGAFAとはGoogle、Apple、Facebook、Amazonの頭文字で、これにマイクロソフトを足してGAFA+Mという場合もあります。


GAFAという言葉を知ってから、目にするニュース、目にするニュース、GAFAばっかり目につきます(笑)。


でも、30年前にはアップルを除いて誕生もしていなかったんですよね(笑)。


令和元年の世界時価総額ランキングでは10位中8社がアメリカの企業、日本の企業は平成元年から30年後、残念ながら1社もトップ10に残っていません・・・。


マイクロソフト、アップル、アマゾンの上位3社はちょいちょい入れ替わっているようですが、例えば日本のトップ5社のトヨタ、NTT、NTTドコモ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソフトバンクを足しても、アマゾン1社の時価総額には遠く及ばない・・・。


日本で1位のトヨタだって、この30年間で時価総額を4倍弱にはしているのですが、令和元年の世界時価総額ランキングでは45位・・・。


中国のアリババとテンセントの2社が、7位と8位に入っているのを見ると、何か象徴的と思ってしまいます。


GAFAを中心としたIT企業の成長は、ちょっとレベルが違うモンスターだというところが正直なところでしょうか。



世界の富を1つのパイに例えると、誰かが多く取れば、他の誰かの取り分が少なくなるわけで、GAFAが伸びている分、廃れていく業界もあるわけです。


アマゾンが大きくなれば、それまでの小売店は食べていけなくなるだろうし、iPhoneが出てくれば、それまで世界一の水準の携帯電話を作っていた日本の携帯もなくなっていき、今ではガラケー呼ばわり・・・。


アナログ時代は100人で100万円を作って1万円づつ分配してみんな幸せでしたが、IT企業はそんなに人がいらないので、5人で100万円が作れてしまい、結果、残りの95人は貧しくなってしまうというのが、現在地のような気がします。


同じ日本に生まれて日本語を喋っていても、自分の生まれた時代によって常識も文化も違うし、感じ方、見えている風景も違うものです。


私からすると、生まれた時からスマホもインターネットもある、「デジタルネイティブ世代」の方々のことは想像もつかないし、デジタルネイティブ世代の方にテレホンカードと言っても意味が分からないかもしれません。


近い将来、


「昔は車はガソリンで走っていて、人が運転していたんだよ」


と言うと、


「えー、やだー、効率悪いー」


と言われてしまう時代が来るかもしれません(笑)。


30年前には誕生もしていなかったGAFA(アップルを除く)が今世界を席巻していても、30年後には同じ地位に居れるとは限りません。


令和に生まれる子供たちはどういう時代を呼吸して、どういう世界を見ていくのでしょうか・・・。