手作りアップルパイ_サムネ

手作りアップルパイ

スーパーの食材もすっかり秋冬に模様替えし、入り口を入ると、フーンと甘い香りがしてリンゴがズラリと並んでいました。


我が家はあまりフルーツを食べる習慣がないのですが、なぜかアップルパイが好きでスーパーのパン屋さんで時々買っています。


ただ、どうしても中身のリンゴよりもパイ生地の方が分厚く、モソモソするというか、いまいちアップルパイを食べた感がありません。


かといってスイーツ屋さんのアップルパイはソコソコの値段がするし、いっそのこと自分で作ってしまおうと思いましたが、パイ生地のハードルが高すぎて踏み出せずにいました。


ケーキのスポンジ、パイ生地等、スイーツを土台から作るのは難しいものです・・・。


市販のパイ生地を使うのは負けのような気がしてましたが、目の前にズラリと並んだ元気なリンゴ達を見ていたら、そんなこだわりはどうでもよくなってきました(笑)。


とりあえず市販のパイ生地で作ってみて、上手くいったら将来パイ生地に挑戦してみたらいいのです。


アップルパイの材料
アップルパイの材料



今までパイ生地を買ったことがないので、どこに売っているか分からず、店員さんにお伺いし、冷凍コーナーにあるパイシートを教えてもらいました。


リンゴは色々種類があって迷いましたが、子供の頃、焼きリンゴを作った時に「酸っぱいリンゴの方が美味しいよ」と教わったので、それぞれのラベルを見ながら、なるべく酸味が強そうで大玉の品種を選びました。


見切り品コーナーにあったのでお得です(笑)。




レシピはパイ生地の袋の裏の「アップルパイ(約18cmパイ皿1台分)」を参考にしました。


使った材料は、

  • リンゴ2個
  • 市販のパイシート(4枚入り)1袋
  • バター1かけ
  • 卵1個(使うのは卵黄のみ)
  • ラム酒大さじ2杯
  • 砂糖大さじ2
  • お塩小さじ1/4くらい

です。

選んだリンゴは、売り場の中でも一番大きなリンゴで、こんなに大きくて包みきれるのかと心配したのですが、火を通すと縮んでちょうどよかったです。


リンゴ感を出すためにも、なるべく大きめのリンゴの方がよさそうです。


袋裏のレシピではシナモンをおすすめしていましたが、私はシナモンが苦手なもので、代わりの香り付けにラム酒を使いました。


ラム酒は魔法のお酒で、パウンドケーキやアイスクリームに振りかけると、何しろ香りがいいし、それだけで大人の味になるので好きです(笑)。






アップルフィリングを作る



実はこの記事を書くにあたり、アップルパイを3枚焼きました。


1枚目よりも2枚目、2枚目よりも3枚目と、改良を加えながら自分の理想に近いアップルパイを焼けるようになったので、私たちなりに掴んだコツを交えながら紹介していきます。


アップルフィリングのコツは、なるべく水分を飛ばすことです。


これは私の誤解もあるのですが、なるべくリンゴがジューシーな方が美味しいアップルパイになると思っていましたが、ジューシーな状態で焼くと、パイ生地の底の方に水分が溜まってうまく焼けてくれませんでした。




手順は、

  1. リンゴは8等分にして皮を剥く
    16等分等、色々試してみましたが8等分だと18センチの焼型にピッタリでした。

  2. 砂糖大さじ2、お塩小さじ1/4を振りかけて手で全体に馴染ませる
    この段階で結構リンゴから水分が出てきます。

  3. ラム酒大さじ2杯を振りかけ、蓋をして弱火で10分くらい
    リンゴをしんなりさせて、出てくる水分を一旦出し切る感じです。

  4. 蓋を開けて中火の弱火くらいで水分をとばす
    上下ひっくり返しながら、出てきたリンゴエキスを絡める感じです。

  5. 水分がなくなったらバターを1かけ
    この後、余分な水分が出てこないようにバターを身にまとわせてコーティングする感じです。


私たちは、もともと茶色いてん菜糖を使っているので仕上がりが茶色く見えますが、グラニュー糖等、白い砂糖を使った場合はこんなに茶色くならないかもしれません。


時間にすると、蓋をした状態で10分、蓋を開けて水分をとばすのに5分〜10分くらいでしょうか。


もう、これだけで食べても美味しそうです(笑)。






パイ生地の下部分



私たちは前の日から冷蔵庫で解凍しましたが、アップルフィリングを作っている間に室温に置いておいても十分解凍出来ます。


パイシートの大きさを計ったら、縦18センチ、横10センチでした。


ここでは4枚中、2枚のパイシートを使います。

  1. 生地を2枚貼り合わせ、火が通りやすいように継ぎ目にフォークで穴を開ける

  2. 焼型に敷いてアップルフィリングを並べる

  3. 余った生地を切る




パイ生地のコツは、なるべく薄く伸ばすことです。


と言うのも、市販の生地をそのまま使うと、思ったよりパイ生地が厚くて存在感が強く、肝心のアップルフィリングとのバランスが悪いように感じました。


最初に焼いたアップルパイは、焼型からはみ出た生地を内側に折り込んでいたのも、パイ生地感が強くなった原因かもしれません。


焼型に敷く前に、綿棒で全体を薄く伸ばし、焼型からはみ出た部分をカットして、なるべくパイ生地の量を減らすようにしたらバランスが良くなりました。


余った生地は余った生地で、パイと一緒に焼くとクロワッサンみたいで美味しいので、三つ編みにしたりして形を整えておきます。






パイ生地の上部分は編み込みで



パイ記事上側の格子部分を作っていきます。


温度、焼き時間はパイシート袋裏のレシピをそのまま参考にしました。

  1. 残った2枚の記事を幅1.5センチくらいに細長くカット
    カットする前に生地を薄く伸ばしておきます。

  2. 上、下、上、下となるように編み込んでいく

  3. 余った記事をカットしてフォークで穴を空ける
    ちょっと不細工になって心配になりますが、焼くと膨らんで分からなくなるので大丈夫です。

  4. 焼き上がりの色が良くなるように卵黄を塗り、オーブンで200度で20分、180度で20分、焼きあげていきます


焼き上げのコツですが、レシピ通りに20分、20分の40分焼くと、焦げ目が強くなりすぎたので、180度に切り替えてから10分後に、パイの上にアルミホイルを1枚、ふんわりかぶせておくとちょうど良い焼き色になりました。






焼き上がり

中身がぎっしりのアップルパイ!
中身がぎっしりのアップルパイ!



さて、40分後オーブンを開けると綺麗に焼けています!


これだけで嬉しくなってしまいますね(笑)。


余った生地で作ったねじりん棒も、クロワッサンみたいで美味しいです。


もう早く切りたくなるところですが、温かいうちに切ると柔らかすぎて崩れてしまうので、とくに生地を薄く伸ばした場合、できれば1時間くらい休ませた方が、全体が馴染んで切りやすいです。




しっかり休ませたアップルパイを切って断面を見てみると、リンゴがギッシリ入っていて、見た目よりも手にズッシリ感じます。


先の尖ったところから一口かじってみると・・・、あー、リンゴですね。


シャキシャキ感も少し残っていて、食べ応えもあるし、どこをかじってもリンゴです。


薄く伸ばしたおかげか、パイ生地も主張しすぎず、リンゴエキスを程よく吸って、しっとりサクサクと食べやすいです。


砂糖を大さじ2杯使ってますが、食べ終わった後にくどくなることもなく、ちょうどいい甘さです。


パイ生地を減らしても、割とボリューミーですねー。


酸味がもうちょっとあってもいいので、リンゴの季節のうちにレモン果汁を少し足して、また作ってみようと思います。






追記|パイ生地の底が上手く焼けない問題について

インスタに頂いたコメントで、ぜひ参考にしてみたい情報を頂きました。


ありがとうございます。

  • 「底の部分にカステラを敷くとリンゴの水分を吸ってくれて良い」
    カステラを用意する分、一手間増えますが、リンゴのジューシーさを残しながら焼けそうなので試してみたいですね。

  • 「底になる部分だけ先に焼いちゃう」
    これは目からウロコでした。この方法なら底の部分までカリッと焼けそうです。

  • 「ニュージランドの「ベラミーズ パイシート」は小麦粉、バター、食塩しか使ってないのでおすすめ」
    日本はバターが高いこともあり、私たちが購入した国産のパイシートはマーガリン、乳化剤、着色料等々入ってましたが、「小麦粉、バター、食塩」しか入っていないのは理想的ですね。

    ただ、どこでも取り扱いがあるわけではないようで、通販で購入するとクール便ということもあり、送料がパイシートよりも高くなってしますのが難点です。

    とりあえずグーグル先生にきいてみると、私たちの住んでいる秦野市では取り扱いがないようで、最寄りだと小田原のお店で取り扱いがあるようです。

    念のため商品リンクを下に貼っておきますが、送料を考えると通販よりも取り扱いのある最寄りの実店舗を探して購入した方が現実的かもしれません。

    でも、試してみたいですよね(笑)。


私たちの普段行っているスーパーでは、時期的なものなのか、まだ紅玉を見かけないので、紅玉をみつけたら頂いたアドバイスを色々試してみたいと思います。






追記の追記|ベラミーズのパイ生地と紅玉で焼いてみました



先日ついにスーパーで紅玉を見つけました。


アップルパイを作ってみるまで、今までこんなにリンゴに注目したことがなかったのですが、紅玉は他のリンゴに比べてやや小さめで、ちょっと高めの値段設定のようです。


ずいぶん小さい頃に焼きリンゴを食べたことがあるのですが、それ以来でしょうか。


ちょうど「おつとめ品」もあったので、この機会を逃したらいけないと、念の為4個購入しました。




先日、ベラミーズのパイシートをお勧め頂いた時、小田原のカルディで売っていることを確認しておいたので、早速車を飛ばして小田原に行きました。


カルディの店内はすっかりクリスマス仕様で、色々目移りしてしまいます(笑)。


とりあえず冷凍食品コーナーで、念願のベラミーズ・パイシートを見つけた時はちょっと感動しました。


お値段も税込で597円と、通販で購入するよりもずいぶんお得で、確かに国産のパイシートよりも高いことは高いですが、添加物ゼロで、原材料が小麦粉、バター、水、食塩しか使っていないことを考えると、納得して購入できる金額です。


車で1時間くらいかかるので、レジで保冷剤を頂き、旦那におねだりしてクリスマス用のちょっといい感じのワインを2本買ってもらって帰宅しました。


それでは早速作ってみます。




パイ生地は10分、15分くらい室内に放置しておくと程よい固さになります。


この「程よい硬さ」を残して解凍するのが重要で、あまり解凍しすぎると生地が柔らかくなりすぎて粘り気が出てしまうので、その場合は一旦冷蔵庫で程よい固さになるまで冷やします。


先日使った国産のパイシートは18センチ X 10センチのシートが4枚入っていて、焼型に敷く下の部分は2枚のパイシートを貼り合わせる感じでしたが、ベラミーズ・パイシートは18.5センチ X 18.5センチの正方形で、18センチの型に入れて使うにはちょっと小さいので、綿棒で軽く延ばします。


もう一つ国産のパイシートと違うところは、焼き穴が空いていないので、自分で全体に焼き穴を空けるところでしょうか。




あとは焼型に敷いて、先日頂いたアドバイス通り、底になる部分までしっかり火が通るように、パイ生地だけ200度のオーブンで10分ほど焼いてみると、驚くほど膨らんで姿形が変わりました!


もうこれだけでフォカッチャというか、カレーのナンというか、そういう食べ物のようです。


本物のバターを使っているだけあって、オーブンを開けるとバターの強い香りがします。


一緒に焼いたパイ生地の切れ端の断面を見てみると、いく層にも別れていて、当たり前なのかもしれませんが、これぞパイ生地という感じです。


真ん中が膨らんで、全体的に平らになってしまったので、リンゴをのせるスペースがあるか心配だったのですが、なんとかのせてみました。




残りのもう1枚の生地をだいたい1.5センチ幅で細長く切っていきます。


私はここで、このもう1枚の生地を室内に出しっぱなしにしていたので、解凍が進みすぎて粘り気が出てしまいましたが、冷凍庫に5分くらい戻したら、固さが復活して切りやすくなりました。


焼いて膨らんだ生地はフチの部分が曖昧になってしまいましたが、細長く切った生地で周りをグルンと囲ってあげると一応格好がつきました。


格子状に編み込み、色つけ用に卵の生地を塗り、今回も200度で20分、180度で20分焼いてみました。


時々オーブンを覗いて焼き色が十分な時は、一旦オーブンを開けてアルミホイルを被せて焼くと、焼き色を調整できます。




焼きあがったアップルパイを切っていきます。


この瞬間が一番楽しいですね(笑)。


バターのいい香りがします。


さっくり食べてみると、生地が美味しいですねー。


肝心のパイ生地の底の部分は、パイ生地だけで焼いた時はプーッと膨らんでいましたが、上にアップルフィリングのせて焼いたからかペタンとつぶれ、食感がもっちりしているというか、期待していた下の部分までサクサク感を出すことはできませんでした。


もちろんそれはそれで美味しいし、上の部分はサクサクしていて食感もいいです。


国産の生地を使った前回も美味しかったですが、なにか上等さが増したというか、「このアップルパイをホールで買うと高いんだろうなぁ・・・」という感じです。


前回のシナノドルチェという品種では、若干酸味が足りなかったので、レモン汁を足したい感じでしたが、紅玉はもともと酸味が強いので、レモン汁を足さなくてもちょうどいい感じでした。


紅玉4個でアップルパイを2枚焼けたので、18センチの焼型を使う場合はリンゴ2個がちょうど良さそうです。


さてさて、もうすぐクリスマス。


今年の我が家のクリスマスケーキは、アップルパイになりそうです(笑)。