秦野に引越して1年

秦野に引越して1年

この2月で、私たちが神奈川県秦野市に引っ越して1年になります。


プチ田舎暮らしに興味のある方から、ありがたいことに秦野市の住み心地や、東京との気温差等、お問い合わせを多数頂きました(笑)。

雪化粧の丹沢
雪化粧の丹沢



ただ、私たちは引越しと同時に、フリーランサーとなったため、生活スタイルそのものが劇的に変わりました。


会社や職場に通っていませんので、会社勤めの方の通勤事情や、秦野市の求人の事情等は分からないのですが、私たちの立場から秦野市の印象を書いてみたいと思います。





戸建てのインパクト

私は山形を出てから初めて戸建てに住みました。住環境は素晴らしいですねー。これは私たちにとって、一番インパクトがありました。


そもそも東京にいた頃は築40年未満のアパートに住んだことがなかったので、現在の築20年で100平米以上の広さは、まるでお城のような感覚です。


これで東京のワンルームと、同じくらいの家賃というのは信じられません。


直前に義母と住んでいた東京の文京区のアパートは、とにかく窓の立て付けが悪く、窓を閉めていてもカーテンが動くくらい隙間風が入ってきたのですが、気密性も高いです。


残念ながらエアコンはついていなかったので、自分たちでつけました。


初期投資としては大きかったものの、何しろ最新のエアコンなので、冷房、暖房がよく効く上に電気代が安いです。


長期間住むことを考えると、逆に自分でつけてよかったと思います。


東京のアパートの、いつ付けたか分からない古いエアコンは、考えられないくらい電気代がかかったものです。




もう一つ嬉しいのは、寝室の東側の窓からちょうど朝陽が拝めることでです。


今まで生きてきて、朝陽を身近に感じたことがなかったので、「あー、日が長くなったなー」とか、「そろそろ冬だな・・・」と季節感がダイレクトに伝わってきます。




秦野に越してからは、文字通り朝陽が出ると起きて、日が暮れると寝るという生活をしています。

部屋から見える朝日
部屋から見える朝陽



引越しする際に不動産屋さんに「築20年と言うと、ちょうど建物に傷みが出始めるので、何かあったらいつでも言ってください」と仰って頂き、水道の水漏れ、穴の空いた網戸、換気扇一式、オーナーさんの負担で交換してもらえました。この辺は賃貸の強みです。


あとは何と言っても庭があって、憧れの家庭菜園が持てたことです(笑)。自分たちで作った野菜をとれとれで食べられる喜びは、なにものにも代え難いです。


デメリットは、防音でしょうか。デメリットというほどのことではないのですが、木造家屋は思ったより音が響きます。


周りの家も木造なので、隣の家の階段の上り下りの音、向かいのお子さんの鳴き声等、よく聞こえます。


私たちもなるべく音を立てないように心がけています。


これは鉄筋コンクリート造りのアパートやマンションではなかったことですね。





車のある生活

東京の都心部で車を持つことは、駐車場代等の維持費を考えると、一般庶民にはほぼ不可能でした。


今、若者の車離れが進んでいるようですが、子育てを考えると車はあったほうが便利だと思います。


私たちにはまだ子供がいないのですが、文京区に住んでいた頃、狭い歩道を雨の日も風の日も、前にも後ろにもお子様を乗せて、自転車に乗ってらっしゃるお母様方をよく見かけたものです。


駅でも、乳母車を引いたお母様をよく見かけ、階段の上り下りをよくお手伝いしました。


東京はある程度大きくなってしまえば、車がいらない便利な場所ですが、「子育て」目線で考えると、決して優しい街ではないように見えます。


引越し前に嫁にそのことを話したら、「車のある生活をしたことがないから分からない」と言われてしまいました・・・。


現在ホンダのカブで用が足りるので、ほとんど車は乗っていませんが、これから重宝していくと思います。





気候と自然

引越し前にネットで調べた情報では、東京の夏よりも3度涼しく、冬は3度暖かいということで引っ越したのですが、昨年の夏(2018)は全国的に猛暑、冬は暖冬と毎年温暖化が進んで、全国的に最高気温を更新しているので、参考になるか分かりませんが・・・。


私達の実際の感想は、昨年の夏、特に7月は朝から30度を超えて、2週間くらいランニングを控えたくらい暑かったです。


冬場になると風がよく吹くのですが、夏になると私たちの地域はほとんど風も吹かず、とにかく暑かった記憶です。


そして、今年の冬は暖かいですねー。朝晩は部屋の中でも息が白くなるくらい冷え込みますが、日中はエアコンの設定温度24度でも大丈夫なくらい暖かいです。


1月の終わりには、もう梅の花が咲き始めました。


自然は身近に豊富にあります。私たちが住んでいるところが山の上ということもありますが、10分も行けば山ですし、車で30分もかからず大磯の海に行くこともできます。


驚いたことに夏場でも車はほとんど混まず、普通に海にいけるところがすごいです。


大磯のビーチ自体は広くて長いのですが、波が高いので泳いでいい場所は狭いです。


残りの海岸はサーファー達が頑張って波乗りをしています。波も高いので、サーフィンをするにはいいところではないでしょうか。

海開き直前の大磯
海開き直前の大磯



あとは戸川公園等キャンプもできる自然公園もあるし、アウトドアやお子様に自然体験をさせる場所には困りません。


河川もあるので、中古の釣具屋さんがあるくらい、釣りも盛んなのかもしれませんが、まだ未経験です。


やってみたいですねー。


関連記事「梅雨明けの大磯ビーチ」






人と水

秦野の方々について語れるほど、まだ知り合いも友達もいないのですが、穏やかな印象です。


穏やかな余り自己PRが苦手というか、落花生、里芋、柚子等、美味しいものがたくさんあるのですが、いまいち知られていないように思えます。


東京にも近いので、いつでもいけるのでしょうが、十分秦野で満足して誇りを持ってらっしゃるように見えます。


私たちの住んでいるエリアが、築20〜30年くらいの新興の住宅地ということもあり、ゴミ捨て場トラブルもプライバシーの侵害もなく、感覚的には東京の延長線上で生活している感じです。


水は「日本名水100選」の1位をとったくらい美味しいです。水道水の70%が地下水とのことです。


軟水なんでしょうね、シャワーやお風呂に入っても柔らかく感じます。


これは初めての体験でした。


ただ水が柔らかいので、お茶にするとお茶の香りがあまりたちません。麦茶を沸かしても麦茶の香りが弱いので、水道の水を普通に飲むようになりました。


ビールを作っても美味しいですね(笑)。


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食費と外食費

東京の牛肉はとにかく高いです。


特別な日でないと我が家では買えないくらい高かったのですが、秦野では牛肉が安く、豚肉や鶏肉とほぼ同じ感覚で買えます。


野菜はスーパーで買うと東京より少し安いかもしれませんが、そんなに変わりません。


ただ、「じばさんず」という農協が経営しているところや、何より路地販売がいたるところにあるので、無農薬の野菜を安く手に入れられます。


無農薬の不揃いのニラやほうれん草は、今まで食べたことがないくらい美味しかったです。



魚介類も近場の小田原漁港から水揚げされるので、経済的で新鮮、美味しいです。


外食はというと、東京とそんなに変わらないか、これは気持ちの持ちようなのかもしれませんが、ちょっと割高感があります。


我が家では最寄りの駅まで、山を降りて徒歩で14分ほどかかるので、ほぼ自炊でお酒も家飲みです。






プチ移住先として、秦野市はおすすめか?

こればかりは一概に言えません。


私自身、山形市という地方都市を脱出したくて、高校卒業後東京に出て、海外留学、結婚、非正規雇用、介護等々、色々1週も2周もして現在に至り、秦野ライフを満喫しています。


もし最初から秦野市で生まれていたら、脱出したかったかもしれません(笑)。


秦野市は、私たちのような駆け出しのフリーランサー、クリエイターにとって、生活コストも抑えられるし、憧れだった家庭菜園も持つことができたしで、引越して大正解でした。


秦野には秦野の楽しみ方があるし、東京には東京の楽しみ方があります。


私たちの大好きな下北沢に、電車一本で小一時間くらいで行けるというのも大きな魅力です。


下北沢の楽しみを秦野でやろうとしても無理だし、秦野の楽しみを下北沢でやろうとしても無理ということです。


とは言え、秦野の居心地が良すぎて、昨年は東京に4回くらいしか行ってないのですが(笑)。


もう一つ、誰にでも当てはまるわけではないので申し訳ないのですが、私たちが夫婦で自宅で仕事をしているというのが大きい要素です。


もし一人だったら寂しかったかもしれませんし、毎日東京に通勤しなければいけなかったら、全然状況は変わったでしょう。


秦野市に限らず、地方都市、あるいは田舎への移住は、結婚や就職と似ているかもしれません。


同じ場所でも、この人には合っても、この人には合わない等本当に色々あるでしょう。


極端にいい部分、極端に悪い部分だけにフォーカスすることなく、タイミング、その時の環境、状況、年齢、性格等、多面的に熟慮が必要かと思います。


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4件のコメント

おはようございます(^^)
地元に住んでる私達より良い所を知ってるって、凄いです!w
ずっと住んでると、良い所も当たり前になってしまって勿体ないですね・・・
こっちの水道水は美味しいって言われますけど、ウォーターサーバー使ってますw
基本飲料用で、料理には使いませんが・・・
小田原の梅祭り、開成町のあじさい祭り、開成町の阿波踊りなど、規模は小さめですけど是非行ってみてください(^^)

おはようございます!
引っ越したばかりの頃、よくウォーターサーバーの営業の電話がきたものですが、
「こんなにお水が美味しいところで使っている人いるのかな•••」と思っていたら、使ってらっしゃるんですね(笑)。
車やバイクで遠出するとお酒を飲めないので、基本歩ける範囲のところしか知らないです•••
開成町も移住の候補地だったので是非行ってみたいです!
あじさい祭りかー、いいですねー。梅雨の頃の唯一の楽しみがあじさいでした(笑)。

集合住宅に住んでた頃、屋上のタンクに汲み上げて溜めてある水を使ってて、タンクの清掃をした後の水がめっちゃくちゃ汚くて・・・
そんな汚い所に溜まってた水で子供のミルクを作ったり、子供達がそのまま飲んだりするのが凄く嫌だったんです・・・
それからずっとウォーターサーバー使っちゃってますw
あじさい祭りは、新松田から大雄山行きのバスに乗れば会場近くまで行けますよ(^^)
南足柄にはアサヒビール工場があって、見学をするとビールが3杯無料で飲めます♪
行くまでに交通費がかかっちゃいますけど・・・
ププ夫妻と飲みたいです( ¯ω¯ )

あー、屋上タンク分かります。
そう言われると私も心配になってしまいますね(笑)。
今年はあっちこっち行ってみたいですねー。

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